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【おすすめの詩的なエッセイをご紹介】日々新しさに触れるあなたへ

こんばんは!自由丁スタッフの髙野です。
今月に入ってから、しばらく手に取れていなかった本たちに触れる機会を少しずつ増やしているのですが、やはり本の中の世界に没入するのは楽しいですね^^

うっかり夜更かししてしまいそうになるので、そこだけ気をつけようと思います(笑)

皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

さて、今回も「自由丁今朝の落書き」よりおすすめの一篇をご紹介します!


おすすめの一篇『新しさに溺れぬように』

きっと私たちは
街を歩いているだけで
今日も何十人もの新しい顔
新しい髪や新しい服装を目にしている

今日も何十個もの新しいもの
新しい音や新しい話を耳にしている

望むと望まざるとに関わらず

時折私はヘッドフォンをする
時折私は帽子を被り
色濃いサングラスをかける
時折私は誰にも合わずに一日を終える

情報の海で
溺れぬように
軽やかに浮かび流れていくように
時折私は耳を塞ぎ
目をつむり
水面に揺れて
一切の水気を拒みながら
流れていく

自身の中で巡る音に耳を傾け
浮かぶ景色を眺め
時には駆け巡り
私は私の新しさをつくり育む

自らの新しさを抱くが故に
私は世界の新しさに溺れず進み
あなたの新しさを真正面から見つめうる

それはきっと確かなことだと
街を歩き現代に浸り
今日も新しさに触れ
新しさと共に雨風光の中を学びゆく

本日も落書きを読んで下さりありがとうございます。新しさに溺れぬために、新鮮たれ。

2023年10月2日の「自由丁今朝の落書き」より

自由丁スタッフからのコメント

今日一日を思い返してみても、朝起きてスマホを見れば新しいニュースが流れていましたし、街を歩いていてもたくさんの見知らぬ人とすれ違い、すでに知っている人とも新しい話をしました。

そんな風に毎日たくさんの「新しい」に触れていると、時にはなんだか疲れてしまうことが誰しもにあるんじゃないかなと思ったのですが、皆さんはいかがでしょうか?

そういう時に、意識的に新しい情報から離れることができたら良いのですが、情報を遮断することへの不安もあったりするから、なかなか難しいよなぁと思います。

でも、新しさは外から取り入れるだけのものではなく、自分の中でも生まれ得るものなんですよね、本当は。

世の中に溢れる新しさに気を取られ過ぎて、自分の内側で育つ新しさを蔑ろにしないようにしたいものだなと、そんなことを思った一篇でした。

皆さんはどんなことを感じましたか?
最近の新しい気付きや新しい感情など、自分の中で生まれた新しさについて考えるきっかけになったら嬉しいです^^

自由丁今朝の落書きについて

自由丁今朝の落書きは、自由丁オーナーであり、詩人・エッセイストの小山将平が毎日書く言葉たちです。

ご紹介する作品は、あなたの気持ちにそっと寄り添ってくれるような詩だったり、思わず一緒に唸ってしまうような日頃の考え事を綴ったエッセイだったり。
内容は様々ですが、何気ない日々の他愛ない時間を愛でるような、ほっと一息つけるような文章が多いです。

数分でお読み頂けるものなので、ちょっとした休憩時間に、待ち合わせの合間に、眠りにつく前に、ぜひ。
▼これまでの作品や最新作はこちらからお読み頂けます!

最後に

こちらの記事では、一週間のうちに書かれた「自由丁今朝の落書き」の中から、自由丁スタッフがおすすめの一篇を選び、コメントと共にご紹介しています。

一緒にあれこれ考えてみたり、ただぼーっと読んでみたり、お気に入りの一篇を探したりして頂けたら嬉しいです!
「こんなことを思った」「この言葉に共感した」などの感想をシェアして頂けたらさらに大喜びです。ぜひフォローもよろしくお願いします^^