「火炎」に手招ねかれて。
今日までに書き残しておきたかったことがあった。
それなのに、下書きのノートを忘れてしまった。
女王蜂のライブへ初めて行ってから、一年が過ぎました。
記念の一回にと思っていたけど、そういう訳にはいかなくなってしまった。
記念の一回で見た景色は、あまりにもパワーに溢れていて、
もう一度、またもう一度と。
何度も訪れたくなる。
パワースポットみたいだなと、ライブへ訪れる度に思う。
初めてライブで「火炎」を目にして、聴いた時。
美しくて、激しくて、心から離れなかった。
それと同時に、
歌詞の中に出てくる「八百屋お七」にも興味がわいた。
実は何度かその名前を見聞きすることがあったが、
ちゃんと調べたことがなかった。
お七のことを知るために、
井原西鶴の「好色五人女」も読んでみた。
知っていくうちに、
私がずっと興味を持っていた「文楽」に「伊達娘恋緋鹿子」という作品があると知った。
なんだか、今すぐに動かなきゃいけない気がして、
ネットで文楽公演を探してみる。
この時あまりのタイミングのよさに、
自分でも驚いたけれど、
初めての女王蜂ライブ後に、
「伊達娘恋緋鹿子」が上演される機会があることを知った。
急いでチケットを購入した。
私が一番好きな映画である、北野武監督の「Dolls」。
そこで目にした文楽人形。
いつかはちゃんとこの目で、文楽を鑑賞してみたいと思っていた。
まさか、このような形で実現するなんて。
好きなものから、好きなものへ。
どんどん繋がっているような気がして、うれしかった。
そして、初めて目にした「文楽」。
演目は「伊達娘恋緋鹿子 火の見櫓の段」。
初まりの雪が降る景色に、女王蜂の「火炎」を思い出した。
人形がまるで自分の意思で動いているように見えた。
お七の人形遣いは、人間国宝の桐竹勘十郎さん。
数十年ぶりに、お七を演ったと仰っていた。
ほんとにすごい機会に巡り会えた。
初めての女王蜂のライブ。
初めての文楽鑑賞。
いつか、女王蜂×文楽の合作が実現したりしないかな。
とこの一年ずっと思っている。
もし本当にそんな機会があったら、
わたし、卒倒してしまうかもしれないな。
とりあえず、この思いを残しておきたかった。
殴り書きだけど。
残せた。よかった。