【謎のアフパ】「ここに来れなきゃ港区女子とは言えませんよ」『ウルトラジャパン』でわかるヒエラルキー
怪しい金持ちと美女が集まる、大型フェス『ウルトラジャパン』の謎エリア・VVIP。その席代も超高額で、そこまで払うってことはやっぱり中では何かが行われている……?
派手な女と音楽好きと──
9月も終わろうというのに、今年の残暑は例年に増して厳しいようで、まだまだエアコンも消せない毎日。しかし夜道を歩けば頬を撫でる風もややひんやりとし、耳に入るは鈴虫の声……やっぱこれ秋じゃん。そう思うとちょっと寂しい。
そんな夏の終わりを飾る大規模音楽イベントといえば、EDMの祭典『ウルトラジャパン』か。
昨年の9月の連休中には同イベントがコロナ禍を経て3年ぶりに無事開催、今年は日本上陸後8回目の開催となった。
読者の方にはウルトラジャパンを知らない健全なヤサグレおじさんたちも多いと思うので、念のため説明しよう。
『ウルトラ』は、世界中の名だたるEDMアーティストが出演する、米・マイアミ発の世界最大級の音楽フェスで、日本で初めて開催されたのは2014年。
同じ野外フェスでもフジロックやサマソニと違う点を上げるならば、とにかく観客が派手(※個人の見解です)。
今年は区の帰省が厳しそうな渋谷のハロウィンだが、ウルトラの来場客の服装はかつての渋ハロばりになんでもアリ。ほぼ裸じゃんみたいな女もいるし、EDMどころか音楽にそもそも興味もない、お祭り人間の掃き溜めになってる感もやや否めないのが特色の一つ。
ちなみに筆者は、こういった大型音楽イベントは、一度だけウルトラに行ったことがあるのみで、あとはすべてヘヴィメタルのフェス。
初めてウルトラにいったときは、客層の若さや目に映る景色のカラフル具合に目をチカチカさせ、アルコール臭に鼻を突かれながら感銘を受けたのを覚えている。
どこを歩いても黒いシャツを着たくたびれたおじさんか屈強なロン毛のおじさんしか見ないメタルフェスとは大違いだ。個人的にはそんなおじさんたちにも愛着はあるものの、やはり健康優良児の読者の皆様を思えば、目の保養にはEDMのフェスが断然オススメです。
2日間の開催で6万人を動員するだけあり、窃盗や痴漢、ときには乱闘なども話題にのぼるウルトラジャパン。とは言っても、もちろんほとんどの観客は音楽とお祭り気分を味わいたいまともな人間である。チケットだって安かないし、ある程度の治安は守られてほしいもの、だが……。
最低100万、最高800万
そんなウルトラのチケット料金は通常1万8千円(1日券)。過去には、ナイトクラブや企業協賛ブースの「VIP(購入する場合3万円ほど)」もあった。
さて、今回掘り下げたい「VVIP」ブースだが、実はこの中にもヒエラルキーがあり、その価格はエリアによって段違い。
ややステージから離れた「Tier3」エリアは100万円ほどで、「Tier2」は約200万円。このエリアが最安価のVVIPシートというから、その値段設定のバグり具合には驚きである。
「Tier2とか3、ここらへんは地方の金持ちとか小規模経営者、ホストとかスカウトがイキリながらインスタにストーリーを上げてる。ギャラ飲みに来るような普通の女の子ならここでも全然喜ぶし、見栄張れるんじゃないですかね」
日頃はコンサル業を行いながら、件のガーシー被告のように“アテンダー”としても一部で名を馳せているA氏は、そう内情を語る。
「Tier1」は400~500万円と値段が跳ね上がり、客層も毛色がやや変わるという。
美容外科の医者やどっかのボンボン御曹司、DJや半グレなどと、そのジャンルは思ったより多岐にわたる。
でも、最近は特殊詐欺グループがめくれやすくなったのか、半グレ系の方はだいぶ減っていたとのこと。ウルトラVVIPエリアを見れば、どの業界が繁盛しているのか、一目でわかるということなのかもね。
そしてステージに近い「Tier1プレミアム」の価格はなんど800万円。
有名YouTuberや上場企業の社長、幻◯社の◯城社長やGM◯の熊◯社長がこのエリアでシャンパン片手に美女を侍らし、腰を揺らしていたことも。
プレミアムの中でも一番ランクの高い席は、ウルトラのメインスポンサーであるavex・松浦会長の特等席で、昨年は浜崎あゆみがこのエリアにいたことで話題になった。
「昔は沢尻エリカや山田孝之なども来ていましたけど、今回は有名どころの芸能人はぶっちゃけほとんどいませんでしたね。去年はコロナバッシングはもちろん、ガーシー砲の影響もデカかった。今年はどっちも問題ないのに、それでも見なかったってことは、時代が変わったのかな。ウルトラの客も30代以上ばかりと、年々高齢化してるような気もします」(前出A氏)
しかしカネの集まるところには港区女子が集まるのは相変わらずで、このTier1プレミアムにいける最高峰港区女子たちは、ウルトラ閉幕後に港区某所で行われるシークレットアフターパーティーにいく権利を獲得することができる。実はここからが本番である。
やりたい放題は一般エリア
こちらのアフターパーティーを主催するのはウルトラジャパンの関係者で、会場内は撮影不可という完全なるシークレットイベント。
この会場「X」はマスコミ関係者の間では有名なものの、住所は非公開、常にセキュリティが入り口に立っていて、中の様子は一切不明。
入り組んだ路地に突如そびえる巨大な要塞、X。
Xの敷居をまたげるのは、特別招待された見てくれのいい女や金持ち連中、写真を撮られたら困るとウルトラには来ていなかった芸能人たちだ。
「港区女子とか港区男子を気取る人っていっぱいいますけど、ウルトラの後にXに招待されて、初めて自称できると思いますよ。特にDJブース裏は、相当コネクションがないと入れないエリアです。まさにトップオブ港区女子・男子ですね」(前出A氏)
すでに泥酔している男女でウォーキング・デッド状態の会場には、どさくさ紛れのパパ探しに来たのか、情報番組やバラエティに出演するタレントや有名インフルエンサー、坂道系アイドルの目撃情報もチラホラ。しかしみんな健全にLINE交換をして帰るのみで、ここではノーハプニングで終了。
「ぶっちゃけお金持ちの人は普通の遊びって慣れちゃってるじゃないですか。だから、刺激も得られる違法ドラッグに走る人は少なくない。最近は“合法”のものも多いですから、昔より遊びやすくなったんじゃないですかね。え、ここで、ですか? 僕の口からはなんとも言えませんよ(笑)」
そう意味ありげに微笑むA氏は、この会場でこれまで一体何を見てきたのだろうか──。
ということで、セックス・ドラッグパーティーは、ウルトラVVIPにもアフターパーティーにも存在しませんでした!
って終わると思うじゃん? 実は、むしろ一般エリアの方がセックス体験談は圧倒的に多い印象。トイレから会場に戻る途中で物陰に連れ込まれる女やら、明らかに飛び方が酒じゃないやつもチラホラ。
上級国民がいくら高みの見物をして、SNSでマウントを取ろうとも、やっぱりホントに楽しいのは、ダンスフロアでブギー・バックと相場が決まってんだな。