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【ルポ】犯罪者ビフォーアフター【第5回】

人はどこまで更生できるのか? 元懲役囚の出所後の人生をみた

ロング刑務所は"人殺し”だらけ

K氏(39歳)。24歳からの10年間を岡山刑務所で過ごす。現在は仲間や家族のサポートもあり社会復帰を果たした

殺人犯ばかり


「中にいる人間は大半が殺人犯ばっかり。死ぬまでここから出られない人だらけです。ただ…みんな希望は持っている」
 強盗6件で10年の刑を務め上げ、約4年前に出所したK氏はこう語った。岡山といえば「LA区分」の刑務所。刑期10年以上の初犯受刑者を収容する刑務所だ。
「昔、遊び感覚で路上強盗をやっていたんです。その時に相手の足をナイフで刺しちゃって強盗致傷になり、10年の刑を受けました。最初は大阪西成警察署の留置場生活でしたが起訴されると都島(大阪拘置所)に送られました。大阪地裁で実刑判決が出てから大刑(堺市)に移送されて入所前訓練。そこで3~4カ月を経て岡山刑務所へ送られました。もう少し刑期が安い(短い)かと思っていたのに、まさかの10年。移送されているバスの中では『永遠に出てこられないんじゃないか?』という不安しかありませんでした」

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