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【ルポ】犯罪者ビフォーアフター【第10回】

人はどこまで更生できるのか? 元懲役囚の出所後の人生をみた

逃げようと思えばいつでも逃げれる

Y氏(28歳・取材当時)1年の間に単独事故を数回起こし逮捕。 交通刑務所で2年ほど過ごし、現在は鳶職として社会復帰を果たす。自分の罪に真摯に向き合い「もう車は乗りません」と語っている


“受刑者の自由度”


 鉄格子や高い塀に囲まれておらず、一般の刑務所と比べて規則が緩いと言われている“開放的処遇施設”。2018年4月、松山刑務所大井造船作業場を脱走し22日間もの逃亡生活を続けた平尾龍磨刑者(当時27)が服役していたのも、この開放的処遇施設だ。

 ここはPFI(官民一体の刑務所)とは違い、網走刑務所二見ケ岡農場(北海道)、広島刑務所有井作業場(広島県)、市原刑務所(千葉県)などと同様に全国に4ヵ所しか設置されてない。今回はその中から、交通事犯だけを収容する市原刑務所で2年間過ごしたY氏に開放的処遇について話を聞いた。

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