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【レジェンドが語った】60's暴走族誕生前夜「カミナリ族」"爆音伝説"

スピードに魅せられたバイク好き集団だった「カミナリ族」。暴走族のルーツとも言われるその時代を駆け抜けた伝説のレーサーに当時の熱を聞いた。


直管マフラーから轟く"雷"
誰もがスピードを追い求めた



元々は個々の走り屋


〈新宿ゼロヨン。それはおいら仲間達のパラダイスだった。〉
写真集『'69新宿カミナリ族はいま…』(第三書館)の序文にはそう綴られている。通称〝ゼロヨン〟、新宿駅西口のカミナリ族を追った写真集で、DREAM CB750 FOURにまたがる眼光鋭い長髪の若者が輝井嶂氏だった。

「50年前の話だぞ? もう憶えちゃいねえよ」
豪快に笑う彼は、暴走族の前身・カミナリ族の生き証人であり、同時に伝説のレーサーでもある。当時は「スコーピオン」というチームに所属していたという。

「最大勢力がジェロニモで、他にもクマンバチとか色んなチームがあったな。週末になるとそいつらがみんな〝ゼロヨン〟に集まるんだよ。100台以上でギャラリーもいるから、もうお祭り騒ぎだよ。でもカミナリ族は

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