【昭和TVプレイバック】“視聴率100%男”爆笑王「欽ちゃんの運を呼び込む方法」◎前編
昭和を代表するお笑い芸人・萩本欽一。当時、彼が出演するテレビ番組すべてが高視聴率というその裏には、じつは独特すぎる秘策があったという──
時には勝ち馬に乗る
“欽ちゃん”こと萩本欽一。その全盛期には、「視聴率100%男」の異名をとるほどの活躍ぶりを見せ、それこそ、ゴールデンタイムにテレビをつければ、いつでも萩本の冠番組がやっているかのようにさえ思えるほどに時代の寵児となった、いわばレジェンド・オブ・レジェンド的なお笑い芸人である。そんな萩本を語る上で、意外と看過できないのが「運」というものを過剰ともいえるほどに重視し、しかもそれが上手く行くことから、「運を操れる男」という異名も、併せ持っているという点だ。
たとえば、フジテレビ系の『欽ドン!良い子悪い子普通の子』では、「強運の持ち主が欲しい」という理由で、オーディション最終選考後に参加者を帰宅させ、1時間後に抜き打ちで自宅に電話をかけて電話をとった人間を合格させるという、なんともユニークな方法で主要キャストを決定したというが、この際に、参加者の中で唯一連絡がとれ、「運」によって合格したのが柳葉敏郎だというのも驚きである(テレビ朝日系『Sma STATION!!』)。
(後編に続く)
取材・文/呉麓山