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話すとちょっと引かれる、UFOに遭遇したことがある話〈実話〉

この話は、小学生の頃に友達と二人で体験した世にも奇妙なUFO体験である

あれは確か小学6年生の頃だったと思う。
埼玉県の日高県道を、わが家からセブンイレブンに向かう時だった。

■ もうすぐ11時だからイレブン行こうぜ

その当時は、まだセブンイレブンが文字通り午前7時から午後11時までの営業時間であったのだ。
わが家で遊んでいた友達が、『もうすぐ11時だからイレブン行こうぜ』と言った。

小学生であったにもかかわらず、ぼくたちは、自由に夜を徘徊していた。
お互いに祖父母に育てられていた家庭環境にあったから、その辺のガードが甘かったに違いない。

■ チャリンコ2台で縦列

ぼくたちは、それぞれ自転車にのって、
ぼくが前を、友達がその後を、
つまりチャリンコ2台が縦に並んで、県道を走った。

時折、僕が後にいる友達に顔を向けながら、
耳にあたる風の音を聞きながら、大声で会話をしながら走った。

日頃、この県道は、薄暗い。
車の通りはあるものの、歩く人は、ほぼいなく、
たまに自転車に乗った大人とすれ違うほどだった。
その日も、いつもどおりだった。

イレブンまで道半ば、半分ほど来たところだった。
大きな大きな光のかたまりが、僕たちの後方から同じ直進方向に向かって、頭上を通り過ぎた。

それは、とてつもなく大きな光で、
ぼくらが空に顔を向けた時に見える視野よりも大きなものだった。

県道の脇に建ち並ぶ住居と電柱の影のシルエットが、
自分たちの前方に堕ちたかと思うと、自分たちの足元をすべるように後に向かって通り過ぎて行った。

それはまるで、大きなサーチライトが、天井から照らして移動していくような光だった。
一度、昼が通り過ぎるような、明るすぎる光だった。そして、それは無音だった。

ちょうど後を向きながら会話していた僕は、
その光体験の後、すぐに前に向き直し、ただひたすらペダルをこいだ。
もちろん、会話はやめた。

それから、まもなく、イレブンに到着して、自転車にスタンドをかけて、降りた。
ぼくらには、があった。

■ 間を破る

ぼくが、その間をやぶったのを憶えている。
『さっき、なんか上を通ったよね』

友達は言った。
『俺だけ見ちゃったのかと思った。よかった言ってくれて』

ぼくがしゃべらなければ、言わないつもりでいたらしい。
それぐらい、怖くて、不思議な体験だった。

セブンイレブンの放つ蛍光灯に、安堵に満ちたぼくらは、
イレブンの駐車場で、ざるそばを頬張った。

うちの猫のオヤツが豪華になります