![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/98526678/rectangle_large_type_2_3f16ad275b0a93237ee31c57f84b6075.png?width=1200)
GTECの学校実施を辞めたい理由5つ
勤務校では1年に1回GTECを行う。今年度は、既に終了。
昨年度末、英語科でGTECの実施について話し合ったとき、私は「やめていいと思う」と言った。理由としては、
① 高校3年生が受験でスコアを利用することがほとんどない
② 生徒たちがスコアアップのために準備する時間がない
③ 英語科教員の準備負担が大きい
④ スピーキング試験の環境が悪い
⑤ 英検の準会場実施を始めたのだから、GTECは削っていい
などなど。
①については、確かにGTECスコアを入試の際に利用できる大学もある。しかし、スコアを実際に利用している生徒は少ない。であれば、全員に受験させるのではなく、利用したい生徒が個人で受験したらいい。
②については、一応、「ステップアップノート」とかいう練習用の冊子があるのだが、生徒に丸投げして終わり。生徒もしっかりやっている生徒もいれば、答えを丸写しして提出している生徒もいる。配布、回収、提出確認、返却という時間と労力に見合わない。資源もムダ。スコアが返ってきたものを見ても、生徒たちも「ふーん」という感じ。まあ1年に1回だし、継続的準備もしていないし、スコアが上がったとしても、「そりゃね。英語の授業がこれだけあれば、上がるよね…」程度の反応。
③が一番辞めたい理由かも。スピーキング試験に使用するタブレットがあるのだが、これが受験生全員分の台数分を借りることができない。だから、交代で使うことになる。つまり、学年全体で同じ動きができないから、時間割をカスタマイズする必要がある(1時間目は1組と2組はスピーキング、3組と4組はリーディング、2時間目は…など)。試験時間も4技能で同じ時間ではないので、試験監督の配置もアレンジが必要。④にも関係するが、スピーキング試験は生徒間にある程度距離が必要なので、教室の確保が必要。重たいタブレットを各教室に運び、配置が必要。ヘッドセットやら、何やら付属品が多く、とにかく準備と後片付けが負担。
④に関しては、生徒からも不満が出ている。スピーキング試験で回りの声が聞こえないようにするために、生徒同士の距離がとれるよう、通常教室以外の教室も使用し、前後左右の座席を空けて着席させて試験をしている。しかし、生徒に聞くと、「答え全部聞こえるよ。英語できる子の真似もしようと思えばできる。周りの声が聞こえて、考えようと思っても気が散るしね。」とのこと。負担のわりに、測りたいものがしっかり測れていない。
⑤に関して、勤務校は数年前から英検の準会場になった。少しでも生徒への金銭的負担を減らし(受験料が本会場受験より安い)、英検を受験しやすくするためだ。学校側でする英語の外部試験は、もう、英検だけでよくない?英検スコアの方がまだ入試で使う生徒も多いし、日本での認知度も高いのだから。本当は、英検だって、外部で受けさせればいいと思うけれど。試験監督等で残業することになるのは、確実に英語教員が多い。
そんなわけで、GTECの学校での実施は辞めたらいいと思う。
ということを、今年も主張するために、今日はこの場で頭の整理。