IT産業の新たなハブとして関心が高まるウズベキスタン
ウズベキスタンはIT産業の新たなハブとして、近年その急速な成長と政府主導の積極的な支援により、ビジネス拠点として注目を集めています。特に、オフショア開発拠点としての魅力が高まっており、10月31日のVentre Café Tokyoでは、ウズベキスタンからIT Park Uzbekistanのアジア担当責任者のイザットさん、IT BILMの国際関係マネジャーのアルティコフさんが「ITパーク」の取り組みや魅力について説明くださいました。
1.政府支援とITパーク
ウズベキスタン政府は、IT産業を経済成長の柱と位置付け、デジタル技術省を中心に推進しています。その一環として設立された「ITパーク」は、国内外の企業に対し、税制優遇措置やインフラ提供など、多面的な支援を行っています。具体的には、法人税や事業税が免除され、個人所得税も低率に設定されています。さらに、外国企業が一定数の従業員を雇用する場合、組織認可が不要となり、給与の外貨支払いも可能となります。
2.人材育成と日本との協力
IT人材の育成にも力を入れており、2020年には「ジャパン・デジタル大学(JDU)」がタシケントに設立されました。同大学は、日本語とITスキルを兼ね備えた人材を育成し、日本企業との協力を深めています。2024年8月時点で、生徒数は600人に達しています。
また、2024年8月には、デジタル技術省、TOPPANデジタル、JDU、デジタル・ナレッジの4者が、IT人材育成とオフショア開発に関する基本合意契約を締結し、日本企業のウズベキスタン進出を支援しています。
3.オフショアの利便性
ウズベキスタンは、日本との時差が4時間と比較的少なく、コミュニケーションも図りやすくなっています。また、労働コストは低く、高度なITスキルを持つ若年層が豊富であるため、オフショア開発拠点としての魅力が高まっています。さらに、政府の支援により、企業はリスクを抑えつつ事業展開が可能となっています。
4.今後の見通し
ウズベキスタンのIT産業は、政府の支援、人材育成、国際協力を通じて、さらなる成長が期待されています。特に、日本企業との連携強化により、グローバルなIT市場での競争力向上が見込まれます。ウズベキスタンは、安全でコスト効率が高く、インフラも整備されており、ビジネス拠点として魅力的な環境を提供しています。
中央アジアのウズベキスタンも今後の関心が高まっていきそうです。