ロジカルシンキングの基本「帰納法と演繹法」
本日はロジカルシンキングの基本の続きです。
演繹法と帰納法という言葉自体は、ビジネスシーンでは、あまり使うことはないと思います。ですが、帰納法的思考でデータを集めるたり、演繹法的思考で資料を作ることはよくあります。
言葉の定義を覚えるよりも、実際のビジネスシーンに合わせて練習してみましょう。
ー帰納法とは
帰納法とは、沢山の事実から結論/主張を導き出すアプローチです。
ものすごく簡単な例で説明すると以下のような感じです。
この帰納法、実は昨今のAIや機械学習の世界でも使われています。
例えば、昨今流行のChatGPTなどのAI機械学習では、沢山の言葉のデータ(事実)を学習して、AIが一つの回答(結論・主張)を選んでいるわけですが、これはまさに帰納法的アプローチと言えるでしょう。
注意
帰納法では、どれだけデータを沢山集めても例外があります。上の文例であれば、4人目のDさんが左利きということも考えられますし、世の中すべての人が右利きとまでは言えません。
もし帰納法的に主張を証明したければ、全人類70億人が右利きか左利きか事実を調べることになります。
ー演繹法
帰納法の最後の解説で、”全人類が右利きであるかどうかを帰納法的に主張したければ、全人類70億人が右利きか左利きか事実を調査することになる"と解説しましたが・・・
はっきり言ってそんな面倒くさくて手間が掛かることはできません(笑)
ビジネスの世界ではリソースはすべて有限です。時間にも予算にも限りがあります。
そこで帰納法とはまた違ったアプローチを考えてみましょう。
演繹法は、帰納法とは反対に、まず一般論的な考え主張があり、それに対して事実を当てはめてるアプローチです。
注意
帰納法同様ですが、例外には注意する必要があります。Dさんが左利きということもありえますし、それに続くEさんも左利きの可能性もあります。
また、演繹法で特に注意すべきなのが、最初の一般論が間違えている場合です。
現在であれば、上記のような一般論は間違いであると明らかですが、iphone 3Gが出た当時はこのような考えを持っている人は少なくありませんでした(実際過去の私がそうでした笑)
さらに悪手としては、一般論が間違えているにも関わらず、取引先/会社/上司等の都合により軌道修正ができず、都合のよい事実ばかりを集めるケースも本当によく陥るケースです。
ーまとめ
帰納法と演繹法は、どちらが優れている/どちらかを使わなければならないというものではありません。それぞれ"アプローチの違い"なので、どちらも使いこなせるのがベストかと思います。
以上です。
ありがとうございました。
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