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教員の業務を効率化するAI支援ツールの活用例

様々な問題や日々の業務に追われ、生徒と向き合う時間が十分に取れない先生もいらっしゃるのではないでしょうか。また逆に、教材研究にもっと時間をかけたいけれど、忙しくてなかなか時間を作れないという先生もいらっしゃるかと思います。

しかし、AIを活用することで業務を効率化することで、そういった時間を確保できるようになる可能性があります。今回は、先生方の業務を効率化するAIツールの活用例をご紹介します。


個別の補助プリント作成

教科書や指定の問題集だけでは、生徒の理解度に差が生じることがあります。そういう場面でも、ChatGPTを活用して生徒の理解度に合わせた補助教材を作成することができます。

例えば、「中学1年生の英語で、be動詞の理解が不十分な生徒向けに、肯定文、疑問文、否定文の基本的な使い方を説明する補助プリントを作成してください。」といったプロンプトを与えることで迅速に補助教材を作成できます。

※練習問題が生成されなかった場合は
「練習問題も作成してください」など追加の指示を出してください。

AIを使ってYouTubeの文字起こし

教科書や参考書では、光合成のプロセスのような複雑な概念を写真やイラストで説明することが一般的ですが、これだけでは理解しづらい生徒もいます。

昔ながらの教材ビデオなどもありますが、場合によってはYouTubeの動画を教材として活用した方がよいこともあるかもしれません。

しかしYouTube上で適切な教材を探すには、内容を確認する必要があり、長時間の動画を視聴して適切な教材を見つけるのは時間がかかります。これが困難で諦めてしまった経験はないでしょうか。

そこで、Chromeの拡張機能を活用して、YouTubeビデオを瞬時に文字起こしし、必要な内容が含まれているかどうかをすぐに確認できる方法を紹介します。
今回は、光合成について説明している以下のビデオの内容を試しに確認してみましょう。

1. 今回はGoogle Chome(またはChromiumベースのブラウザでChromeの拡張機能が使えるもの)に、”YouTube Summary with ChatGPT & Claude”を追加します。

2. 右上にあるV字のアイコン、またはTranscript &vSummaryの文字の部分をクリックすると、自動で文字起こしされた文章が出てきます。

画面右側に文字起こしされた文章が出てきます

必要に応じて要約機能を使用することもできますが、日本語の文字起こしはまだ誤字や誤変換が生じることがあり、完璧ではありません。

しかし、探している情報が含まれているかどうかを素早く確認するには十分な機能です。更にYouTubeの標準機能である倍速再生と組み合わせることで、短い時間の中でビデオの内容を確認することができるようになります。

また、文字起こしされた文章はコピー&ペーストが可能です。英語のビデオの内容をすぐに知りたい場合など、同様の手順で文字起こしし、DeepLなどの優れた翻訳サイトを併用する方法も有効です。

教材研究の際のアイディア出しの時間を効率化

ここでは、高校1年生の古文の授業で、『竹取物語』の『かぐや姫の誕生』の場面を扱うとします。

学習指導要領内、古典研究の「論理的に考える力や深く共感したり豊かに想像したりする力を伸ばし,古典などを通した先人のものの見方,感じ方,考え方との関わりの中で伝え合う力を高め,自分の思いや考えを広げたり深めたりすることができるようにする」という目標を受けて、「当時の価値観について生徒に考えさせる」活動をすると想定します。
ChatGPTを活用して、この目標を達成するための授業展開のアイディアを生成してみましょう。

プロンプト例:「高校1年生の古文の授業で、『竹取物語』の『かぐや姫の誕生』の場面を扱います。当時の価値観について生徒に考えさせるために、現代との比較を通して、どのような活動を取り入れるとよいでしょうか。」

たたき台になりそうな複数のアイディアを瞬時に提案させることができました。この中から指導するクラスの実態に合う活動を選び、教師が実際の授業で使えるようにアレンジしていくことができます。

まとめ

今回は、時間がかかる作業や業務にAIを使用することで効率化を図るアイディアの例を紹介しました。これらのアイディアがより良い教育活動に繋がることを願っています。

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