性別に縛られない世界って?「ワンピースで世界を変える!」アパレルデザイナーが語る明るい未来とは/ブローレンヂ智世
性別に縛られず誰もが自由にファッションを楽しめる世界を目指す
10代の頃、自己の性別に違和感を持ち、規範的な割り当てられる服装や制服に嫌悪を抱いたブローレンヂさん。「なんではきたくもないスカートを無理やりはかなければならないのだろうか。」当時の悔しさは今でも覚えていると言います。
紆余曲折を経て高校を卒業する頃には女性のファッションにも抵抗がなくなり、むしろ華やかで幅の広い女性のファッションが大好きになっていた。そんな原体験を持つブローレンヂさんは、性別や体型に縛られず誰もが自由にファッションを楽しめる世界を目指して、男性の体型でも可愛く着られるジェンダーフリーのファッションブランド「blurorange ブローレンヂ」のデザイナー兼代表をされています。
「blurorange /ブローレンヂ」というブランド名は、ブローレンヂさんの好きなblueと旦那さんの好きなorangeを掛け合わせた造語で、夕焼けのblueとorangeがぼんやり混じり合う美しい情景のように、”性別もぼんやりしていい”という想いが込められているそう。
また2018年に東京大学安田講堂で歴史上初めてとなるファッションショーを開催、2025年には大阪・関西万博に出展予定など活躍の場を広げる著者は、どんな「妄想」を語ってくれるのだろうか。
国会議事堂で色とりどりのワンピースを着た男性議員達
『妄想講義』の中でブローレンジさんはこんな妄想を語ってくれています。
ファッションを皮切りに、ジェンダーフリーの未来を思い描いている。
この妄想を読んでいて、ふと思いついた描写があった。それは、世界各国の閣僚が並んでいる写真を比較した記事だ。ここでは「女性閣僚」の比率を上げられているが、服装から文化の違いが垣間見えることを考えさせられるものであった。
日本のジェンダーギャップ指数は世界でも有数に低いことは周知の事実だ。国の指針は政治によって決められるため、その政治に関与する性別による影響は、国民に直結してくると言っても過言ではないだろう。
このような世界的にも問題視される格差は、どのように解消していったらいいのだろうか。そのヒントなるような妄想や体験をブローレンヂさんは、「男の子になりたかった」原体験や、さまざまな経験を経て今もなおデザイナーとして経営者としてファッションに携わる立場で、考えを書き綴ってくれた。
楽しいところに人は集まる
ここまで個人的な関心も含め、じめっととしたことを書いてしまったが、ブローレンヂさんの文章は、そんな湿度すらも吹っ飛ばすエネルギーに溢れている。エネルギーがありながらも、全ての人が考えられたら良いな、と思うことをしっかりと書き綴っている。
このエネルギーや求心力こそが、著者最大の魅力であろう。「楽しいところに人は集まる」に込められた、その思いをぜひ読んでいただきたい。
ブローレンヂさんの「妄想」は、単なる夢物語ではなく、より良い未来を築くために、ファッション業界にとどまらず、社会全体に大きな影響を与える可能性を秘めているだろう。
「あなたは、性別に縛られない社会についてどう考えますか?」
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