今日の本 記号と事件4
「黒い遮蔽幕」とはひとつの焦点、
焦点とは、観念の猥雑物。
黒という色は、経験。
そしてその上に映る事物、その運動は
仮説、自動機械、物語、
既視の此岸の作用によって
捻じ曲げられる、歪む。
映画は人間の視覚に反逆する。
そこには平面的な運動とその集合、
それらが時間軸に乗ることで
リニアに展開していくばかり。
そこから脱線するには、
そこから喚起されたイメージ、
その逃走線に乗ること。
「今日の夕飯何にしようかな」
映画の世界からふいに日常の思考に移ること。
いずれも、