石丸伸二の街頭演説を聞いてみた。

いざ、現場へ

 たまたま仕事が休みだった。youtubeやnoteで都知事選、あるいは石丸伸二を取り上げている身としては、一度くらい候補者の演説をじかに聞きに行くべきでは? と思い立ち、家を出た。聞きに行くのは勿論、われらが石丸伸二の街頭演説である。

分刻みのスケジュール

 他の方も仰っていたが、石丸の演説は短い。街頭演説も分刻みで移動する。それは事前にわかっていたのだが、見通しが甘かった。当初の予定では拝島駅での演説を聞きに行くつもりだったが、車を止める場所がなかった。有料の駐車場は満車ばかり。仕方なく、次の予定地である福生駅に先回りすることにした。

初、生の石丸

 無事に車を駐車し、福生駅へ。石丸の選挙カーはすでに来ていた。石丸見合えての聴衆もそれなりに集まっている。道をはさんで選挙カーと対峙する形でスマホを構え、主役の登場を待った。人生初の実物の石丸伸二との対面である。

街頭演説開始

 予定より早く到着したらしく、選挙カーの壇上には上がらずに、石丸本人が「前説」を始めた。話は聞き取りやすく、時折笑いを誘う。石丸を評価しない僕するらもひきつける見事な弁舌だ。

やはり中身がない

 予定の時間になり、石丸が選挙カーの上に上がった。簡単な自己紹介。いざ政策の話になると「youtubeの動画を観てください」とまるで決め台詞のような適当さ。一応少子高齢化、多摩格差のの問題を取り上げたが、具体的、踏み込んだ話はゼロ。教育への投資に関しても話していたが、安芸高田市長時代の給食支援員の設置というちぐはぐな例しか語らなかった。

都知事選に対する意欲がない。

 実際に石丸を見てみて、僕は悪い印象を抱かなかった。何も知らなければ好感すら抱いたかもしれない。四年前に安芸高田市の市民が騙されたように。聴衆の誘導をする石丸陣営のスタッフの人当たりもよく、心底石丸を心酔しているのがわかる。根はまじめで明るい人たちなのだろう。「無知は幸福」という言葉を思い出した。
 石丸と市民の距離は近く、選挙戦略という面では成功している。だが、政策に具体性がなく、何より神宮外苑再開発の是非、小池都政に対する批判が出なかったのは、石丸本人がこの都知事選に興味がないからだろう。あるのは自身の売名のみだ。だから、小池と三井不動産のズブズブの利権関係に踏み込まないし、バラマキを批判しながら突然「当選したら都立高校の生徒会長に百万円を配る」という意味不明なバラマキを公約に出したりする。
 立花孝志の選挙ポスターや過激な政見放送で騒がれている都知事選だが、その陰に隠れて石丸伸二は、都知事選をしたたかに踏み台にしている。

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