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迎え入れる側のオンボーディング"させる"責任について

GaudiyデザイナーのTORAJIRO(@jirosh1998)です🐅
新年1発目のnoteで去年の自分に対して伝えておきたい文章を書こうと思います。


採用活動だけ頑張って、
入社決まったら無責任になってない?

去年の自分にとっては、少し耳が痛い問いです。

僕自身、1人目デザイナーとして創業期に入社した事もあり、これまでの6年間常に採用との距離感は近く、それなりに理解しているつもりでいました。

昨年からデザイン組織を率いる立場になり、組織作りが明確に自分のミッションの一つになり、採用意思決定によりコミットするようになったのですが、その中でオンボーディングさせることに失敗して、自分のスタンスを改めた話を戒めに書いておこうと思います。



Gaudiyの採用価値観とお試し入社

前提情報として、Gaudiyという組織の採用について簡単に書きます。

Gaudiyの採用は「フェアであること」を重要な基準として置いています。選考プロセスで丁寧に人を見ているものの「実際に一緒に働いてみないとわからない」という前提に立っています。

そのため「お試し入社制度」という制度を設けており、内定承諾をいただいた後に、1~3ヶ月フルタイムで働いていただき、その上で入社いただいた方・全社員にアンケートを展開し「今後もGaudiyで一緒に働きたいと思えるか?」という問いに双方がYESと回答した場合に正式入社するというプロセスをとっています。

制度の詳細や実績値などはカンパニーデックに掲載してあるよ


オンボーディング"させられなかった"話

採用はどこの会社も悪戦苦闘しながら奔走していることかと思いますが、僕らも同じくそれなりに苦戦をしています。

そんな中で特に苦戦していたポジションでようやく内定承諾頂いた方から、上記のお試し入社を経て残念ながら入社辞退に至った事例が昨年ありました。詳細な理由は伏せますが、個人的な関係は良好だったこともあり、事後フィードバックとして「入社体験がどのようなものであったか?」「入社前とどういうギャップがあったか?」という話に散々付き合っていただきました。

ここでの話をきっかけにこれまで採用活動やオンボーディングの取り組み方を振り返ると、「活躍できる環境を作る責任」に目を向けられてなかった事を痛感したので、少し深掘りして書いてみようと思います。


⚠️ 上記の例は「学びになった」という意味で特筆していますが、下記は昨年までの失敗などを抽象化して書いています。
⚠️ 全社オンボーディングプログラムは整備 & 運用されてて、このnoteでは職能組織 or 僕個人の反省について書いています。


何がダメだった?

根底にあったっぽい、お手並み拝見マインド

・結論としてはコレに尽きます。以下のブログを読んだ時に「あ、無意識にずっと『お手並み拝見マインド』でいたんだ」というのに気付きました。
・自分より経験を積んでるいわゆる「つよつよ」な人が入ってくる状況がほどんどだった事もあり「みんな俺より出来る人だから任せて安心だ」と都合の良い思い込みをしていたんだなと思います。
・つまるところ「活躍すること」を丸投げして、走りやすい環境を作ることに対して自分自身は無責任だった訳です。
・結果的に、入社してくる人にとって必要以上に適応力が求められてしまう状況になっていたようにも思います。


「一緒に整えよう」に寄りかかり続ける

・当然といえば当然なんですが、スタートアップはあらゆる制度や環境を整え続けながら走ります。
・その間自分は在籍年数を重ね、複雑なコンテキストや情報、人間関係を蓄積していきます。なので、新メンバーの認知負荷や学習コストを古株の自分は真に理解できていません
・その前提に立って、その環境においてどのような変数を学習していくと自律的に動けきやすくなるのか?という事を理解しておく必要があります。
「整ってないから、一緒に整えましょ!」という期待値調整は正しいと思うのですが、迎え入れる側が「走りやすい環境構築」をサボる理由にはなりません。
・新メンバー側に負荷が寄りすぎる状態になっていると、結果的に自走するまでに余計な時間がかかる。いち早く活躍できる状態を作ることが、結果的にチームにとってもwin-winですよね。


自分への「ちょっといいですか?」のハードルが高い

・どちらかといえば自分は話しかけやすいタイプかな〜と思ってた。
「職能代表」というラベルがついたこと、カレンダーが埋まりがちだったことも相まって「準備してから相談しないと、申し訳ない」と相談コストをあげてしまっていました。
・それによって、小さいつまづきを解消するコストが高まって、走りづらい状況になっていた。
・多少なりとも自分の見られ方が変わっている事を実感し、コミュニケーションハードルを下げる工夫をする必要性を感じた。


オンボーディングの当たり前を肝に銘じる

この後、数名のデザイナーが入社する事になるのですが、改めて人を迎え入れる機会としてチームと協力し、体制や仕組みを改善したのでどうなったかを雑に書きます。

元々やってる事もあれば、頭では理解していたけど実行できていない事も多かったので改めて書いておきます。


最短で「スモールウィン」を作る、積み重ねる👣

・いかに早く所属するチームや関係者とわからないことを解決する成功体験を作れるか、が結局一番重要。
・成功体験が遅れるとオンボーディング期間の1日1日で前進している実感が得づらい。小さくていいのでとにかく困りごと解決をスムーズにする。


顔見知ったコミュニケーションパスを生やす🎭

・基本フルリモートの弊社では、意外と顔合わせする機会がなかったりする。顔知らない人に話しかけるのってハードルあるので、できる限りオフラインや顔が見える形でMTGして、話しかけやすい関係性を作る。
・スモールウィンを加速させるために、雑に、軽率に、話しかけられる先を増やす。
パスが属人化したり、MTGなどの機会が固定化してはいけない。
・所属チームメンバーと連携して認識を揃えておくと、コミュニケーションやタスクにも配慮できる。周辺環境を味方にしておくのも大事。
・またお困り事を発信してもらうのも重要。1on1などの定例以外の場所でtimes(分報)など発言ハードルの低い場所を使ってお悩みを呟ける場所を作って色んな人が勝手に拾って、勝手に解決してくれる状態を作る。


勝手に解決できる環境を整える📚

・上記で書いたように、可能な限り心理的コストを下げる努力をする。
・その上で、そもそもコミュニケーションコストを要さず問題を解消できるコンテンツを揃えておくとお互いに楽になる。
・とはいえ更新が大変。出来る限り日常的にメンバーが閲覧するドキュメントを参照先にしたりする事が重要。
・現在はメンターになるメンバーが都度責任を持って更新する運用にしている。


結局、一緒にやると早い🤝

・既存メンバーの作業プロセスは最短でゴールに向かう思考や手順になっている事が多いです。
・実務に取りかかる最初の数週間は、1作業をするにしても、各ステップごとに躓く箇所があり、とてもストレスがかかります。
・リモート下で真横でメンバーの作業を見れる機会が減ったことで、二人で一つのタスクを完遂するプロセスは非常に効率的です。
・ドキュメントで作業ステップを詳細に伝えるのは非常に面倒で、ドキュメントが更新するモチベーションが生まれない場合がほとんどです。
・短期的には時間を要しますが、ペア作業を通して思考や作業プロセスを同期していくと、少し長い目で見ると最短で自走できる状態に向かいます。
・これはあくまで「作業プロセス」に焦点を当てて、本来の達成したいゴールに向かう過程の障害を取り除くのが目的です。タスクをマイクロマネジメントするという意味ではないので、適切なサイズで任せましょう。


オンボーディング"させる"のが、
迎え入れる側の責務

新メンバーが入ってきた時「なんかうまくいってなさそうだね」と迎え入れる側が片付けてしまうのはとても無責任で、環境や仕組み、迎え入れる側のマインドセットの問題であることも多いなと思います。迎え入れる側のマインドとしては「迎え入れる側がオンボーディング"させる"もの」だと考えるようになりました。

採用活動が難しいからこそ、入社が決まった後の走りやすい環境を整えることにも、組織としてもこだわって行きたいなぁと思わされた1年でした。




一緒にGaudiyを作る人を募集してます。
Gaudiyはまもなく組織100人規模の組織になりますが、プロダクトも組織もまだまだ未熟です。ファン国家というビジョンを目指してご一緒できる方を絶賛募集中でございます。整ってない部分も多く不確実な未来多数ですが、楽しい挑戦機会に溢れていると思います。


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