一流の作法
にわかに信じ難い話ですが、鍋料理をよそってあげるのはマナー違反なんだそうです。
というのも、鍋料理の本質は同じ鍋を囲みながらも、それぞれの好みに合わせて自由に食べられることにあり、その自由を侵害するのはマナー違反で、ものごとの本質を見極めていない証拠だというのです。
これは日本でもトップクラスの財界人の話なので事実のようです。
実際に日本橋の料亭で女将が鍋をよそったらその方は激怒して「俺は牡蠣が食べられないのだ!」と言う場面があったそうです。ってか、牡蠣?そこ?(笑)
まあ、いずれにしても鍋料理をよそるという行為は、好みを選べる鍋料理の本質を見ていないということになるのです。
なるほど、鍋をよそられて喜ぶのは一般庶民で、よそられたら怒るのが一流の作法なのです。
ホンマかいなと思いつつ、今日は弥彦山に行ってきました。
弥彦山と言えばあいさつ運動の盛んなグッドマナーの登山道です。私もいつもあいさつ100%で声掛け運動をしています。
しかし、今日は俺のタイムトライアル。弥彦山VKです。1秒でも自己タイムを更新したいわけなので、あいさつ一つで呼吸が乱したくないという本音もあります。言ってしまえば声すら掛けないで欲しくない。そもそもタイムトライアルをしていて苦しそうにしている人に声を掛けるって相手に対して失礼なことじゃないの?そう、その行為は牡蠣が苦手な人に牡蠣鍋を勝手よそるようなことです。
私、牡蠣・食・べ・ら・れ・な・い・ん・で!!
一流の人は相手に対する気遣いが出来、本質を見極めることができる人です。
考えてみると、山登りの本質は人それぞれの楽しみ方が出来るということ。それをグッドマナーとはいえ相手の呼吸を乱れさせるのは一流の人のすることではありません。
私もトレランを始めた頃は誰にも彼にもあいさつをしていました。絶対にあいさつを返さない弥彦の常連さんですらニコやかにあいさつ。あいさつ星人、グッドマナー大賞です。
そのうちにある程度走れるようになってくると、あいさつを返してくれそうな人とそうでない人を見分けて声を掛けるようになりました。
そして今はガツガツと追い込むようになってきたので、あいさつなどしている余裕はありません。ノーグッドマナーですが、これこそが一流の作法。
あいさつをしないことが相手の状況に配慮ができているということなのです。さすが、ついに俺も一流の域が見えてきたか。
・・・なんてわけはありません。
山では気持ちよくあいさつ。鍋はよそってあげましょう。
鍋の話は聞いた話ですが本当の話です。そんなわけあるかと思いました(笑)
気温一桁台なら半袖にアームカバーがちょうど良い。
ファイントラックのラピッドトレイルアームカバー は防風、防水なのでオススメです。