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それゆけ、クラフト(急げ梅シロップ)
もう家で食べるの飽きた、料理したくない、自分のご飯がマンネリすぎて憎しみすら沸く、いやだ、いやだ、いやだ...とジタバタ暴れているみなさん、こんにちは。私もね、毎日ダダをこねてますよ。
とはいえ実際はいつも以上に手作り・自家製・クラフトに身を捧げた1年余りだったように思う。バナナブレッドは何十本と焼きまくり、パストラミビーフやコンビーフを作り、ホタテや牡蠣はオイル漬けにし、うどんも蕎麦も餃子も豚まんも葱餅も生パスタもこねにこねた。クラフトコーラも練金したし、蒸留酒にやたらスパイスを漬け込んだりもした。
そうそう、長野から杏を大量に送ってもらい、シロップ漬け・ジャム・ドライフルーツにしたあと、種を酒に漬けてアマレットを自作したりもした。りんごもやたら焼いたし、干したし、漬け込んだ。キウイもだ。ブドウもだ。
保存食の代表ともいえる「梅干し」と「ラッキョウ」も、去年は死ぬほど漬けた。バナナや牛肉などと違い農作物には旬があるため、スーパーに出回り始めると「いつ終わるか」と気が気ではない。そのためスーパーへ行くたびに梅の顔色をうかがっていたらつい買いすぎてしまい、家中の冷暗所が保存瓶でいっぱいになるほど作ってしまった。おかげで今年はどちらも作る必要がない。
必要はない...のだが、ついてしまったクセは取れないもので、今年も相変わらずスーパーへ行くたびに梅の顔色を確認してしまう。買いたい。とても買いたい。買って何かしたい。そうだ、梅干しは在庫過多だが梅シロップは飲んでしまったじゃないか。そうだそうだ、梅シロップは作る必要がある。だって、ほら、もはや熱帯も同然の東京の夏はクエン酸がないと乗り越えられないもの。梅シロップがないと夏バテしちゃうもの。
まあそんなわけで、今年の6月は梅シロップを大量に作ることになったのである。
ところで「私も作ろうかなあ」とのんびり構えているみなさん。スーパーの中の人が言ってましたよ。
今年は切り上がりが早いみたいですので、迷ったら後悔しますよ。
— ワイズマート(公式) (@ysmart77) June 7, 2021
今年の梅、出だしも早かったもんなあ。ということでみなさんも、1日でも早くスーパーへ行って梅を手に入れて欲しい。そして急いで梅シロップを作って欲しい。急げ、急げ。夏を乗り切るのはクエン酸と肝に銘じろ。
【じろまるクラフト・梅シロップ】
ではさっそく自分だけの梅シロップ・ご当人クラフトを作っていこう。世の中にはいろんなレシピがあるので、自分が気に入ったものを採用すればいい。たとえば梅シロップでいえば「梅を凍らせる」「青い梅を使う」「氷砂糖を使う」あたりが昨今の主流であるが、別に従わないと命を取られるわけでもないので、やりたくない時は安心して無視していい。
じろまるクラフトのレシピはこれ
梅 好きなだけ
砂糖 梅と同じ重量
ラム 梅1キロにつき大さじ1くらい
★梅は黄色く熟したものを使う
→香りがいいからである。梅の実はそのまま食べられないくせに、熟してくるとたまらなくいい香りをさせる。店で買ったものがまだ青い時はトレーに広げて室内にしばらく放置して熟成を待つのだが、その間は天然の芳香剤のようにいい香りが部屋中に広がるほどだ。なので黄色くなったものを使う。おまけに熟したものはアク抜きする必要がないため、ズボラにはうってつけでもある。
★冷凍させない
→我が家の冷凍庫はいつもパンパンなので、いきなり「梅1キロ入りまーす」と言われてもそんな隙間などない。つまり無理。冷凍させるのはエキスを出やすくするためなので、まめに揺することと、熟したものを使うことでカバーする。
★砂糖はグラニュー糖
→氷砂糖は溶けるのがゆっくりすぎてイライラするのと、上記の通り完熟梅を使うため、場合によっては氷砂糖の角が梅に当たってそこが茶色くなったりするのを見るのが嫌だという個人的な理由である。粉状になっている砂糖の中では、グラニュー糖が1番クリアなのでこれを好むが、ご当人クラフトなので自分が好きな砂糖でいい。甜菜糖でもブラウンシュガーでも蜂蜜でも!
【手順】
・梅を洗う
・水気は厳禁なので、丁寧に拭き取るか、乾くまで放置する。私はもちろん放置派である。
・ヘタのところ(なり口という)を爪楊枝や竹串で除去する。
・瓶をアルコールで消毒する(コロナのおかげで家に常にアルコール製剤がある。それだけはいいことだ)
・砂糖、梅、砂糖、梅と順番に詰めていく。1番上は砂糖で終わり
・毎日ゆすりながら砂糖が溶けるのを待つ。梅がシワシワに固くなり、砂糖が完全に溶けたら梅を取り出して保存する。
★ラム酒の存在
→ほんのりいい香りがつくことと、砂糖の溶けを早めるため。梅が痛むため水気は厳禁なのだが、実の表面に水気があると砂糖がまとわりつき、エキスが出てくるのも早くなる。そのため乾いた実にラム酒をまぶし、それを漬けている。スプレーすることもなく、乾いたボウルに梅とラムを入れてぐるんぐるん回すだけ。
今年はいつもの「黄色い南高梅・グラニュー糖」以外に、2種類のバリエーションも増やしてみた。まずはこれ。
【今年もいよいよ】AsianMealの梅シロップ用スパイスMIX、はじまりました。
— AsianMealのヨーコさん (@yoko_asianmeal) May 11, 2021
・こっくりとした甘みの【八角シナモンMIX】⠀
・さわやかな香味の【カルダモンMIX】
1kgの梅にひと袋、が目安です。
いつもとひと味違った旬の味、
ぜひお試しくださいませ。
くわしくは👉https://t.co/LBmsxTNJts pic.twitter.com/qbwHdpJtJD
このツイートを見た瞬間「これや!なんで気づかなかった!」と拳を握りしめたほどよ。カルダモン風味の梅シロップなんて、絶対美味しいに決まってる。そういうわけでソッコーでカルダモンMIXを買いに行き仕込んだ。時々ふたを開けて香りを楽しみつつ成長を楽しみにしている。
そしてもうひとつはこれ。
もう梅は買わないつもりだったけど、レア品種があったから。紫色のシロップ作る。 pic.twitter.com/GcsTTm84sh
— じろまるいずみ「餃子のおんがえし」(晶文社)絶賛発売中 (@jiromal) June 3, 2021
最近は和歌山県で紫色の品種を作っていて、これで作るとワインカラーのシロップになるらしい。まだ漬けて1週間ほどだが、ぼちぼち色が出てきたので、これまた成長が楽しみである。
さらに「瓶に入りきらなかった梅」で、ほんの少しだけ梅干しをつけてみた。乱暴にいうとシロップは「梅と同量の砂糖をガーッと合わせただけ」で作れるが、梅干しも乱暴にいうと「梅と塩をガーッと合わせただけ」で作れるものである。なので
減塩とかはちみつとかの梅干しを作ろうとすると面倒だけど、うちみたいに「完熟やわやわ大粒のしょっぱいやつ」が好きだと、黄色い実を買ってきて、20%の重さの塩どばーっとかければもう完成したも同然なので、すごく楽。 https://t.co/HU35zYlDJh
— じろまるいずみ「餃子のおんがえし」(晶文社)絶賛発売中 (@jiromal) June 12, 2020
梅 好きなだけ
塩 梅の重さの18%~20%
これをジップロックに入れ、上からペットボトルなどで重石をして時々揺すったりしてれば勝手に梅酢が上がって、勝手に梅干しになっている。今年は赤紫蘇ジュースも作ったのだが、その時に赤紫蘇を少し取り分けておいて梅干しに足したらもう真っ赤で美味しそうである。梅シロップより早く梅干しの方ができてしまって少し悔しいが。
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