読経と坐禅
5月末から6月中旬にかけて、長年ご縁のある松戸市で「坐禅熊」という陶彫刻シリーズをフィーチャーする展示があります。
老舗呉服店の店内でポップアップストア的に展開する形ですが、店主自ら定期的に坐禅を行ってらっしゃるという理想的な機会になります。
ですので、それに向けた記事を書いていこうと思います。
2010年ぐらいから発表してきたタイポグラフ作品でも仏教のことばを多数モチーフにしてきましたが宗教に抵抗を持つ人は多く、はっきりと毛嫌いされたこともあります。自分も僧侶や研究者ほどの知識があるわけではないので、丁寧な説明を躊躇していた部分があり最近では反省しています。
※タイポ作品は下記Tumblrページに多数アップしてありますので良かったら。https://jirobando.tumblr.com/
特に宗教性を感じない作品も制作していますが、この機会にざっくり20年近く前に自分が仏教に興味を持った経緯を振り返ってみたいです。
2000年代初頭、ギタリストとしての仕事で全国を回ることが多かったのですが、ホテルの部屋に常備されている「聖書」や「仏教聖典」という大乗仏典の入門用ダイジェストがあまりにも開いた形跡なく新品の状態で置かれているのが不憫に思えて読み出したんですね。聖書にもいい話はありましたが、自分は「仏教聖典」のほうがピンときたんです。
まず最初の「仏伝」というセクションでブッダのファンになってしまった。
「仏伝」というのはブッダの伝記ですが、この本では彼がどうして王子という恵まれた立場を捨てて修行し悟りに至ったか?という簡単な前フリのような記述のみでした。それでも十分にインパクトはあり「ブッダかっけー!」となったわけです。
その後、手探りで独学しつつ2年後ぐらいからしばらく谷中の「全生庵」という禅寺(臨済宗)の日曜坐禅会に通っていたのですね。当時の参加費は一回100円でした。
https://zenshoan.com/
順番の記憶があやふやですが、一回の坐禅会は以下のような流れだったと思います。
◎読経 「般若心経」など。
◎坐禅 20分を2回。
◎茶礼 小さい和菓子と煎茶を手早くいただく。
◎経典の解説 漢文を少しずつ読む。
自分にとっては、まず読経が新鮮だったのですが、2年ぐらい後に読経と坐禅についてそれぞれ記事をブログに書いていますので発掘しました。まずは読経に関する記事です。
※MySpaceにアップした「唱えろ!比類なきこのマントラ」というのは、2007年に作った般若心経のロックアレンジ版のことです。今、MySpaceやっていないので、なんらか聴けるようにできたらよいのですが。
※見出し画像は「般若心経」の最後のマントラ部分をモチーフにしたタイポ作品です。2012年制作。1300mm×1300mm、木製パネルに油性塗料など。