【人体改造カラダコラム vol.18】
人体改造カブ式会社とは、札幌駅前通地区全体の健康=エリアヘルスマネジメントに取り組むプロジェクトです。18回目のコラムは、この1年でより習慣化した手洗い・うがいの再確認。執筆者は、高天悠子さん(ペンネーム)です。
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“ただいまの”後は?
ある日の夜。職場を出た後、スーパーに立ち寄り、帰宅後、慌ただしく夕食の支度にとりかかったところで娘が帰宅した。
「ただいまぁ」
いつもより少し低い、お疲れモードの声がした。私はキッチンからは見えない玄関に向かって言葉を掛ける。
「おかえりぃ。ご飯、もう少しかかるから。うがいと手洗い、してね」
コロナが急速に広がり始めてから早一年。何度この言葉を繰り返しただろう。機嫌が悪い時などは「言われなくても、いつもやっているじゃない」といった、お怒りモードの返事があるのだが、それでもつい言ってしまうのは、もはや「おかえり」と「うがい、手洗い」が一体化した定型句になりつつあるためだろう。
苦手だったマスクを一日中付けたままの生活にも慣れたのは良い事だが、最近、自分も含めうがいと手洗いが雑になったような気がする。これも慣れなのだろうか。
手持ちの国語辞典によると、『慣れ』とは習熟すること。また、何度も経験して特別な意識をもたなくなること、とあった。……大いに反省して、今後気をつけよう。
因みに『手洗い』は①手を洗うこと。また、それに使う湯水・器、②衣類などを手で洗うこと、③トイレ。語源的には③という説があるそうです。
海外の方から見て「日本人は清潔好き」という印象が強いそうですが、その理由がトイレで用を足した後、手を洗う人が多いからだそうです。衛生面から考えてトイレの後の手洗いは一般常識かと思っていましたが、違うんですね。でも、糞口感染なんて言葉もありますから、病気の予防のためにも、丁寧な手洗いをお勧めします。
手を洗わない理由としては、手が荒れる点があげられるそうです。確かに、洗剤負けする筆者も、石鹸は苦手です。指紋が薄くなってしまって、気が付くとスマホの指紋認証が出来なくなっていて、苦労しています。
丁寧に手を洗う事は良い事ですが、やりすぎは禁物というところでしょうか。
それでは『うがい』は、どうでしょうか。
まず、漢字が難しいですね。「嗽」日本漢字能力検定一級の漢字で、医学用語だそうです。
嗽(うがい)―口や喉を清潔にするために、水や水薬で口中をすすぐこと。
漱ぐ(すすぐ)―口をゆすぐ。うがいをする。あら、堂々巡りになってきましたね。
濯ぐ(ゆすぐ)―水の中で揺り動かして洗う。えーっ、口を水の中で揺り動かして洗うの。
?(はてな)マークが、頭の中を飛び回りました。
落ち着いて考えれば、口の内側や喉の奥を揺り動かし、振動させて洗うという事ですよね。でも、ちょっと待って。最近、はじめから上を向いて「ガラガラぺっ」をしていたように思う。
玄関から真っ直ぐ洗面所に入った娘の声が聞こえてきました。
「さあ、水に薄めたうがい薬は出来たかな」
「初めに口に含んで、口の中を強くグジュグジュして吐き出そう」
「2、3回目は上を向いて、喉の奥までうがい液が届くよう、十五秒程度うがいをしようね」
それは、子供の頃に持っていた、うがい薬のオマケ。おしゃべりカバ君の台詞だわぁ。〇十年前の事なのに、よく覚えているのね。その記憶力に脱帽です。
シャイン 高天悠子
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