フィルムカメラ再開第5弾・オリンパスOM-4TiB
コンパクトカメラからはじめたフィルムカメラ再開は、ついに一眼レフカメラへ。長いあいだしまってあった一眼レフカメラを出してきたが、どうも調子が良くない。今回はそのカメラ復活と撮影の話をしよう。
1.撮影結果
撮影場所はいつもの清澄庭園、ようやく季節が進み秋らしい風景がちらほらと。広場奥にある秋の七草のオミナエシは終わりそうだが、ヒガンバナとハギの花が咲きはじめた。出来上がった写真は、どれも透明感と解像感がしっかりあるが、24mmレンズの発色はわずかにセピアが混じっているようで、少しノスタルジックなような。
これが今回使用したフィルム(FUJICOLOR 100)の特性なのか、レンズの特性なのかは不明だが、興味深い結果となった。
2.オリンパスOM-4TiBとは
オリンパスOM-4TiBは、1989年オリンパスから発売されたマニュアルフォーカス一眼レフカメラ。これはフィルム巻き上げ巻き戻しも手動。シャッターは電子式の布幕横走フォーカルプレーンで最高速は1/2000、重量は510g、電池はSR44またはLR44が2個。測光は中央部重点平均とスポットが切り替えられる。モデル名にあるTiは、ボディの上下カバーがチタン製であることを示している。
このカメラの発売年である1989年は、中級機から始まったオートフォーカスの波がフラッグシップモデルにも及びはじめた時期。たとえば1988年ニコンからF4が登場、1989年CANONからはEOS-1が登場した。OM-4TiBはこのような状況の中で発売されたマニュアルフォーカスの一眼レフカメラだった。
3.しまってあった一眼レフカメラが動かない
1)電池を交換したのに露出計が動かない
しまってあったオリンパスOM-4TiBを出して明るい方向にレンズを向けたが露出計が動かない。これは入っている電池が古いためだろうと思い、保管してあった未使用の新品電池と入れ替えたがまったく反応しない。
2)新品バッテリーが使用期限切れ
その保管してあった新品バッテリーのパッケージを確認したら、なんと使用期限が2018年となっていた。調べてみたらボタン電池の未使用状態で保管できる期間は2年となっている。通常のアルカリ乾電池は10年だから、ボタン電池の保管期限はとても短い。これは今までまったく気にしたことがなかった。
3)内部メカが固まっていたようだ
地元の電器店でLR44電池を購入して入れ替えたら、バッテリーチェックが点灯した。いよいよこれで撮影できると思いシャッターを切ろうとしたが、どうも動作がおかしい。そもそも巻き上げが重かったり軽かったりムラがありシャッターも切れたり切れなかたっり。
そこでシャッターダイアルを低速から高速までグリグリ何度も往復させ、フィルム巻き上を繰り返したら巻き上げがスムーズになりシャッターも正常に切れるようになった。たぶん内部メカのどこかが固着していたのだろう。
やはりメカものはときどき動かさないとダメなような。
4.オリンパスならマクロレンズを使いたい
カメラが動くようになったので、次はレンズ選び。もしレンズを一本だけ持って撮影するとしたら、どのようなレンズを選ぼうか?真っ先に思い浮かぶのは標準50mmか広角35mmのレンズだが、オリンパスならマクロレンズを選ぶのもありだろう。そこで選んだのがOM50/F2マクロレンズ、さらに風景用にOM24/F2を加えた。どちらも明るさはF2で同じ、フィルターサイズも55mmで共通なので何かと便利な組み合わせだ。
5.まとめ
OM-4TiBのコンパクトなボディと明るく見やすいファインダーに感動する(じつはファインダースクリーンを明るいものに交換してある)。被写体にぐっと近づいてピントを追い込む一眼レフカメラでのマクロ撮影は、苦労もあるが楽しさがそれを上回るようだ。
しかし久しぶりの一眼レフカメラの撮影なので、失敗もいくつか。たとえばヒガンバナに限らず赤い花は、露出のアンダー補正が必要になる。またプリントを注文すると、フイルムのフレームぴったりでなく上下左右が少し切れてプリントされるので、構図はマージンを持って決める等々、フィルム時代のノウハウをすっかり忘れていた。
以上、フィルムカメラ再開、オリンパスOM-4TiB 編でした。
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