楽趣公園(ルーチー・コンユァン) 最終話-茶油麺線(Tea oil somen noodies)-
サミーが帰国する日。
羽田空港、出国ロビー。
「サミー。頼んだことが判ったら知らせてね」
「うん。任せろ」
「台北に着いたら連絡くれよ」
「あぁ。分かってる。でも、いつもそうしてるだろう?」
「それでもさ、念のため」
サミーは、子犬を撫でるような仕草で純太の頭を撫でた。
「子供っぽいから止めろよ」
照れる純太を、サミーは抱締めた。
「サミー。周りの人が見てるって」
「構わないさ」
ふっと笑いがこぼれ、純太もまたサミーを抱締めた。
自分より背の高いサミーに抱きしめら