これはペンです
ワープロやパソコンが普及したことで、文字を手書きする機会がめっきり少なくなった。ワープロ機の普及が大学生の頃だったから、その頃までは、たいていのものは手書きで提出だった。ワープロになって良かったのは、印刷前に間違いを画面上で直せることだ。アルバイトを申し込むのに、一枚の履歴書を何回書き直したことか。年賀状を何枚無駄にしたことか。
そして、ワープロ・パソコンになったもう一つの大きなメリットは、手書き文字の汚さがバレないことだ。すごく助かっている(と思う)。
字がきれいな人は、それだけで光り輝いて見え、憧れの存在と化す(個人の感想です)。
きれいな字を書く努力は、してこなかった。自分が読めればそれで良いと思っていた。大事な書類にはハンコを押すのだし。それが、最近は印鑑ではなく自著でサインする様式に、急速に変わりだした。組織の代表とかになってしまうと、署名(サイン)を書く場が増えるようだ。怖い。エラくなりたくない理由のベスト3に入る。誰だ余計なことを言ったのは。
カードで買い物をすると、最近はタブレットにサインを求められることが多くなった。あれ、上手に書けたためしがない。下手なりに丁寧に書こうと思うのだが、いつもに増してひどい字になる。書き終わってタブレットを返す瞬間の情けなさったらない。
習字、ボールペン字があるのだから、タブレット字講座なんてのがあったら流行るのでは。あ!もしかしてビジネスチャンスを見つけてしまったかも。
残念なことに、それを教えるスキルはない。
この間、店頭でタブレットを渡されたときに、「これはペンですか?」と言ってしまった。英語教科書の最初に出てくる例文の実用性をはじめて知った。