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【海洋投棄問題】衝撃の内部リーク・第2弾 汚染水のバラスト水転用計画

ーー前号の1面でお伝えした、外務省幹部によるIAEAへの贈賄疑惑。韓国の市民メディア「ザ・探査」への内部リークで明らかとなったが、暴露した外務省職員と推測される人物からの情報提供は今も続いている。続報を伝える。(編集部)

 情報提供者は、7月4日にグロッシ(IAEA事務局長)が岸田文雄へ渡した汚染水の放出計画を巡る最終報告書について、正式発表前にもかかわらず日本政府が秘密裡に受け取って内容を事前チェックしたというのだ。
 その結果、日本政府は「汚染水ではなく処理水と表記」「アルプス処理水の放射線被ばくから【放射線】という文言を削除」「83回の魚のモニタリングサンプルでOBT(有機結合型トリチウム)が検出されなかったことを追加」等の修正を要求し、報告書もその通りに変更された。
 「ザ・探査」のこれらの内部リーク報道を受け、外務省内では緊急対策会議が開かれたという。職員たちへは箝口令が敷かれ、IAEAとの秘密のチャット記録も削除されるなど情報流出への対応が取られた。
 すると8月22日、「ザ・探査」が公開したYouTube放送で、背筋も凍るような汚染水放出計画が明らかとなった。
 放射能汚染水を船舶のバラスト水として使用するというのだ。バラスト水とは、荷物を積んでいない船を安定させるための「おもし」として、船に注入する海水のことを言う。荷物を降ろす際に注水し、荷物を積載する時には排出する。
 日本政府は福島第一原発近くの相馬港と小名浜港でバラスト水として使用し、希釈スピードを速めるのだという。両港はLNG(液化天然ガス)や石炭を積載した大型の国際貨物船が多く利用するため、大量のバラスト水が必要となる。これによって放出区域の汚染濃度を上げることなくタンクを減らせることになる。

狂気の世界汚染化計画 驚きの「環境省が提案」

 また、情報提供者からのメールには、これらの告発を裏付ける外務省の内部文書が添付されていた。この文書は7月28日に外務省本庁から駐韓日本大使館の相星孝一大使へと送られたもので、「取扱注意」と書かれている。

▲内部リークされた機密文書

 この文書には「7月8日、東京電力はJ1タンク群の放射能濃度を測定・評価を実施した。主要7核種及びトリチウムの放射能濃度は基準を大幅に超過し、基準値の3万倍にも達していた。この結果について、環境省はバラスト水を提案した」「貨物船は海底トンネルの前に処理水をバラスト水として取り込み、そして福島県の小名浜港・相馬港でバラスト水を交換する。これにより、ALPS処理水の希釈を加速し、安全基準を満たす」「韓国の反発が予想され、対応策を検討する必要がある」などと書かれている。
 日本の公文書の機密レベルは3つの区分があり、「極秘」「秘」「取扱注意」となっている。今回の文書は一番低い「取扱注意」だった。タンク内の深刻な汚染状況が、高位級の官僚の間では周知の事実であることが分かる。
 世界中に放射能汚染をまき散らす計画が環境省によって提案されたというのはディストピア小説のような皮肉だが、今の日本政府内の腐敗状態を思うと一笑に付すこともできない。最後の「対応策を検討する必要」とは、相星大使に対して韓国政府を説得しろと命令しているということだ。
 この件について外務省に尋ねたところ、「ホームページに載っていること以外は申し上げられない」と答えた。また経産省でも、「本庁の発表ではないので否定も肯定もできない」との回答が返ってきた。一方、環境省からは「そのような計画は一切ありません」と言い切る回答が出た。

(「ザ・探査」の放送はこちらから視聴できます)
【230822】[独占スクープ] 外務省 2238号対外秘文書 単独入手福島汚染水のとんでもない投棄計画が! https://youtu.be/gaNfdoBbl_M?si=i8AMdeebMS6lDr1D @YouTubeより

(人民新聞 9月5日号掲載)

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