ベトナム雑多なこと‐2024年振り返りと近況
ハノイは肌寒くなってきて、毎年この時期になると大気汚染が酷くなる。ハノイ病ともいわれる副鼻腔炎っぽいものになったようで喘息も併発した。あまりにも咳が止まらないので突然ぽっくり逝くんじゃないかと心配になっている。
近況
ベトナム転職が決まったので今年6月からベトナム単身赴任となった。
元々単身赴任は期間限定で翌年の2025年初旬から台湾から妻・子供達が合流するはずだったが、諸事情によって妻・子供は台湾に残ることになった。
背景としてはいろいろあり、当初2025年初旬からホーチミンに再移住して家族もホーチミンに住まわせる予定だった。ホーチミンであればいい環境も整えやすく、正直ハノイは大気汚染や住居、子供の学校の選択肢・費用などあまり家族にとって好ましくないというのが家族の結論だったのだが、ビジネスの需要上、会社からハノイ残留を言い渡された。
ハノイだといろいろ不都合があるので、会社とも交渉をしていたわけだが、最終的な辞令としては2025年からひと月のうちに2週間ハノイ、ホーチミンとなった。
そうこうしているうちに、同時進行で妻は台湾で仕事探しを開始し、僕の人脈からの紹介ではあったが、結果的にとてもよい条件の仕事に内定することができた。妻のキャリアチェンジ・アップとしては多分これ以上はない好条件だったのでしばらくやってみればということになった。
当初の予定は変わり家族は台湾残留となるので僕は月いちで台湾に帰ることになり、これから3拠点生活になる。またハノイの家とホーチミンの家探しをそれぞれしないといけないのは面倒。
ベトナムで話す言語とかその関連事項
ベトナムで話す言語はもちろんベトナム語を話せたら強い。ベトナム語ができないとぼったくられるというのはよくあると思うし、言語の問題でなくともこいつらこっちが外国人だとわかると結構ふっかけてくるので油断ならん。
例えば、ベトナムで風邪ひいたとき、風邪薬を薬局に買いに行ったとき、ベトナム人の友人と一緒に行って薬を注文したら激安の解熱剤VND15,000 (100円くらい)がでてきたが、ひとりで薬局行ったら抗生物質とか高い薬を小分けしだして合計VND1,000,000 (6,000円くらい)請求されたり。
タクシーにバッグ置き忘れたから届けにきてと連絡したら返してほしけりゃVND400,000 (2,500円くらい)払えとか。通常ハノイ市内ではVND100,000 (600円くらい)でだいたいどこでもいけるのに。黙って払ったけどさ、結構ハノイ嫌いになるよね。
言語の問題だけではないと思うんだが、ベトナム語できたらたぶん交渉は多少楽になる。
ベトナム語はとりあえず細々とYouTubeで独学していて、基本的な文型とか単語とかは中国語と似ているものもあるので少し使えるようになってきた。
会社は僕が唯一の外国人、あとは全員ベトナム人だけどイギリス系の会社なので一応全員英語を話すベトナム人で、会議のときは原則英語で進めてくれる。この会社は数年前までフランス系資本が入った合弁会社だったわけだが、当時長年フランス人社長だった背景もあり、フランス企業が撤退後である今もフランス語を話すベテラン社員も多く残っている。
僕のポジションは日系顧客担当なので顧客や日系パートナーとは日本語、社内は英語だけで仕事を完結することができるわけだが、以外にも中国語(中文)が役に立っている。
ベトナムは中国とドンパチやってた歴史も長いと同時に、中国と陸続きで接していることから、ビジネス的需要が高い。そして思った以上にベトナム人は中文スピーカーが多い。中上級以上の中文を話すベトナム人は少ないが簡単な中文のやりとりができる人がものすごく多く、英語が通じない場合は中文で話すと意外とどうにかなる場合が多かった。
ベトナムだと中国語中上級者程度で「すごく中国語ができる人」扱いされる。これは中国や台湾で働く外国人にはありえないことで、大きなチャンスとなる。
中国だけでなく、台湾企業もベトナムに多く進出している。中国企業・台湾企業向けの部門があり、その部門長(中国語を話すベトナム人)が辞めたあと、僕に中華圏ビジネスも一緒にみてくれないかと声がかかった。
ベトナム着任したばかりだったし、サポートはできるかもしれないが兼任できるほどの実力はないと思うとやんわり断ったが、僕が台湾で当領域のライセンスもっていること、台湾に10年いたことから会社は勝手に期待しているというのはある。
ベトナムにおける中華圏ビジネスをまかせるとしたら中国人と台湾人であれば台湾人が好ましい。というのも、中国人は台湾ビジネスができないが、台湾人は中国ビジネスと台湾ビジネス両方ができるからだ。なので台湾コネクションを使い台湾人ヘッドハントの指令も頂いた。
ベトナムにおいてベトナム語ができると間違いなくよいが、ベトナム人ができないことをできると重宝される。なので僕の場合はベトナム人ができない日本語と中文を使うことを武器としながら社内コミュニケーションは英語で押し通しているのが現状だ。