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オキシトシンによる仲間意識が生む敵対意識

18日にNHKで放送された「ヒューマンエイジ 人間の時代 第2集 戦争 なぜ殺し合うのか」録画しておいたのを昨日観ました。

この番組の中で紹介されていた、ホルモン物質オキシトシンについての実験が大変興味深かったです。その情報はすでにネット上にもあるはずだと思って探したところ、WIREDの記事にありました。

ホルモン『オキシトシン』は、愛情や信頼などの感情を呼び起こすとされている。しかし、このほどオキシトシを男性被験者に投与した実験によって、この化学物質の「負の側面」が明らかになった。被験者らのエスノセントリック(自民族中心主義)な傾向が増したのだ。
1月10日付けの『Proceedings of the National Academy of Sciences』に掲載された論文によると、たとえば、「暴走列車から5人の命を救うために1人を犠牲にすることは許されるか」などといった道徳的ジレンマの解決を求められた場合、オキシトシンの匂いを嗅いだオランダ人男性は、嗅いでいない被験者の場合に比較して、自国民のほうををアラブ人やドイツ人よりも優先して助けることが多かったという。

オキシトシンの分泌によって「仲間意識」は高まる反面、「仲間以外を線引きし攻撃・排除しようとする意識」も同時に高まるようです。

この話を聞いてなるほどと思ったのは、日本には他国のように握手やハグなどの接触文化がないことです。家族であっても日本人はまずしません。ハグをするとオキシトシンが分泌され幸福感を得られることも以前から知られています。だとすれば日本人は最初から身内を含む他者とある程度の心理的線引きを個人単位でしているためにオキシトシンの分泌が少ない人種であり、仲間意識が他の人種と比べて希薄なのかもしれません。そのため仲間とそうでない者との線引き意識も希薄で、結果として過剰な攻撃心や敵対心が薄い、これが「和」の秘訣なのかも。

現象界と潜象界では逆向きの波動が生じるということが、このオキシトシンの実験結果からもわかります。一見するとハグしたがる(オキシトシンの分泌を潜在的に欲求する)人種のほうが愛情豊かで平和的な人種に思えますが、現象界では逆にそれこそが争いの根本要因である可能性が示されたのです。

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