私が神社巡りをはじめた理由②石巻山の六芒星
石巻山をwolf toneの聖地と勝手に決めた私は、石巻山についてネットで調べ、とても驚きました。「大神神社の社伝には三河の石巻山が三輪山(大神神社)の『奥の院』であると記されている」という情報を見つけたからです。そんなことはまったく予想もしていませんでした。
この情報の真偽は不明です。ただ、なんの知識も持たなかった私が、大神神社から石巻山へと直感によって導かれるようにたどり着いた事とこの情報とがつながっている気がして、証拠こそないものの、両者には深い関連性がある、という感覚だけはありました。
そうこうしているうちにGWの連休に入り、石巻山に登山に出かけました。
ここからは当時SNSに書いた日記から引用しながら書いていきます。
山の中腹に、小さな祠がありました。
この祠に祀られていた、六芒星が描かれた鏡?こそが私の神社巡りの原点です。
この六芒星にどんな意味があるのかもまったくわかりませんでしたが、私はこれを見て、理屈ではなくやはり直感的に、自分でもよくわからないまま六芒星について調べなければという気持ちになりました。
私はこれまでに計3回、石巻山に行っています。しかし祠で六芒星の鏡を見たのは2014年のこの時が最初で最後です。ここだけでなく、なぜか近年になって各地の神社で次々と六芒星が消され、あるいは隠されているようです。伊勢神宮の灯籠、籠神社の絵馬、真名井神社の石碑など…。その理由についてかなりの部分まで調査と考察が進んだので「真と理の記憶」のマガジンの中で書いていくつもりでしたが、先日お伝えしたように今は訳あってそれを非公開にしています。いずれ正しい形で公開できるようになると思います。
石巻山の話に戻します。この祠から上の山域は、気配がガラリと変わります。あたかも巨大な緑色の生き物の体内に入って螺旋状に登っていくかのような感覚。まるで山に化けた龍のようだと感じました。石巻山は私の中では三河という海の底に鎮座する龍宮城というイメージです。
30分ほどで山頂に着くと、360度のパノラマが広がっていました。しばらくその景色を眺めていると、下から登山者の団体らしき声がかすかに聞こえてきました。山頂は決して広くはないので、混雑に巻き込まれる前に下山しました。
再び日記から引用します。
ほっとい亭の駐車場に車を停めて一時間が経ちました。11:30の開店時間になってもほかにお客さんは来ません。店主と思われる人が店から出てきて、表の看板を「営業中」に変えました。きっと私が開店の一時間も前からここに居ることに気付いていたんでしょう。招くような視線を送られ、気恥ずかしさと緊張感を感じながらお店に入りました。
ほっとい亭の店内は、外よりもさらに居心地の良い空間でした。床は土。内装は古い民家のものがそのまま使われているようでした。テーブル席のほかに八角形のいろりがあり、それを囲うように丸太を切った椅子。私はそこに座りました。
店内はその雰囲気に加えて、独特の香りが漂っていて、それがなんとも言えない良い香りでした。フルーティで、高貴な甘い香り。人工的に合成したアロマなどとは違う優しい香り。「この香りはなんだろう?」と正体を探ると、どうも店内左手の「ぎゃらりい邑鬼」と書かれた部屋から香ってくるようでした。
とろろ汁定食もお店の雰囲気と同じくとても優しい味で、おいしくてすぐに完食。この時からとろろが好きになりました。
「店内の写真を撮ってもいいですか?」と尋ねると、店主の今井さんは「いいよ」と言ってくれて、そこから会話がはじまりました。「奈良の三輪山に行こうと思っていたけれどそれをやめて石巻山に来ました」と簡単に経緯を話すと、驚いたことに、今井さんは三輪山と石巻山の繋がりのことを知っていました。そこで、Googleマップで私が見つけた三輪山・一宮大神神社・石巻山を結ぶ三角形を今井さんに見せました。
「これを自分で見つけたの?へえ、俺はこれは知らなかったな。俺もこういうことをずっと調べていたんだよ。串呂学と言ってね、宮城の石巻とも繋がるよ」
またも予想もしなかった展開です。
串呂学とは、地理上のポイントを団子を串に刺していくように繋げていくところからこの名がついたらしいです。これも真偽は不明ですが、神皇正統家極秘伝の学問だとか…。そのような話から意気投合し、今井さんは私を「ぎゃらりい邑鬼」に案内してくれました。心地よい香りの正体は、貴重な天然木のお香「白檀」でした。今井さんの話はさらにどんどん広がっていきました。
③へ続く。