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今時のカウンセラーは自己表現が使命な理由

世にカウンセリングやコーチング、はたまた◯◯セッションなど、他者へのアドバイスが商品になるものがあります。

「こころ」なんていう、わけのわからないものを扱っているのです。よほど高度な知識・技術を駆使しているに違いない……

と思いきや、実際は「ただ、なごやかにお話しているだけでは?」という事も多いです。

私自身、とあるおじ様のスピリチュアルカウンセリングで「あれ、これ職場の先輩に聞いた方がマシだな」という事もありました。

友達同士で相談にのっているのと、そう変わらない事も多々あるのです。

答えは相談するご本人が知っている←コーチングの基本前提ですが、実際そうなんだろうなという事が多いですね。

コーチングでは、その答えを本人の口から引き出します。

が、もうズバリと他者から言って欲しいこともある。

「信頼する他者」からです。

実のところ、その他者から言って欲しいことは、すでに多くの人が指摘しているような・しそうな事でもあります。

でも、「あなたには言われたく無い」。分かったような事を言われても、心をギュッと閉じて、みけんにしわを寄せるだけです。

別にその人が嫌いとは限りません。信用していないとも限らない。でも、言って欲しい相手じゃない。

第3者のカウンセラーやコーチは、その「言って欲しい人」に選ばれることがあります。

特に2005年くらいから、ブログ・メルマガ・SNSで発信する人も多くなり、その人柄や持論が、事前に伝わるようになりました。

会った事は無くとも、その発信にくり返しふれていると、一方的にではありますが、信頼関係が生まれてきます。常時発信している人の場合、ラポールの構築は、申し込んでこられた時点で、すでにある程度できているのです。

☆ラポールとは:心のかけ橋。

実際のところ、ラポールの構築どころか、もうご本人の中で、結論が出ているかもしれません。カウンセラーが言いそうなことも、想像できていることでしょう。

一般に心理カウンセリングの技術は、ご相談に来られて、対面してからの技術です。私は天才カウンセラーのデモンストレーションに度肝を抜かされたことがあります。が、実際のところカウンセラーの技量は、クライアントの心理改善に関係無いことが知られています。

実際に関係あるのはクライアントが、自身の内側に意識を向けることです。

そのためカール・ロジャースらの来談者中心療法(Client-Centered Therapy)では、カウンセラーはハイレベルな技術を駆使しません。それよりも、クライアント自身の内なる探究を促進するために、ひたすら傾聴し続けます。

カウンセラーはただ、ひたすら聴くことでクライアントの気づきと自己開示を促すのです。

この自己開示は、「すらすら論理的に語れる」レベルだと不十分です。そのような内容はすでに自己開示済みでしょう。

まだクライアント自身が気づいていないことや、気づいていても言葉にしていないことを発していただくと、クライアントは「とぎれとぎれ」に語り、何らかの癒しや解決が起こります。

この考え方を広げると、カウンセラー自身も、「よきクライアント」になって、気づきと自己開示をしていくとよいことになります。クライアントに「見本」を見せるのです。

カウンセラーが信頼を得ていくとしたら、ひたすら「気づき」と「自己開示」する姿を発信していくことなんですね。

すると、それを読む・聞く読者の中でも、内省がすすみ、自己開示が促されるでしょう。

カウンセラーの発信に力点を置くと、もはや癒しはカウンセリングルームで起こっていません。クライアントの自室で起こっていて、その癒しの場にカウンセラーはいないし、何が起こっているかも気づきません。

そう考えると、「カウンセラー」という肩書き自体が、もはやずれているかもしれません。ただひたすら自分を見せていけばいいのですから。

で、たまにクライアントはカウンセラーに会いたくなって、結論や結果を報告にきます。そこでは何もする必要は無く、ただ楽しく話せばいいということですね。

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