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木も見て森も見て(部分最適と全体最適)

 よく「木を見て森を見ず」ということわざがあります。物事を見るときに部分(1本の木)だけを見て、たくさんの木の集合である森を見ていない。つまり部分に囚われて、全体の状況を理解できていないということです。このことわざは私にとって若い頃から気になることわざです。理由は自分の思考の傾向が、まさしく「木を見て森を見ず」だからです。しかしシステムエンジニアを志してからは、常にそうならないように自分を戒めて仕事をしてきました。そしてある時からどうせなら「木も見て森も見て」の方がよいのではないかと思うなりました。

 それは目の前の問題もしっかり解決して、それでかつ全体の問題も解決できる方がバランスがよいと思うからです。システムの世界ではこれを部分最適化と全体最適化といいますが、全体を最適化するということは、ある程度部分の切り捨てることになります。また部分最適だけだと全体の効率が落ち、長い時間のうちにシステムが崩壊してしまいます。

 一番いいのは、部分をできるだけ最適化して、かつ全体の状態をいい状態に保つ発想だと思います。それが私なりの「木も見て森も見て」の発想です。カメラや望遠鏡に例えると、高倍率と広角の二つを持った「ズーム眼」的思考といえるかもしれません(笑)

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