呪印感染シナリオ「加古山が呼ぶとき」

呪印感染シナリオ
「加古山が呼ぶとき」

▼ 注意事項

 このシナリオはさいとう(@jinbe_s)が作成した「呪印感染」のオリジナルシナリオです。マップなどはありませんので各自うまいことやってください。
 無料で全文読めますが、気に入った方は記事の購入やサポートなどをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
 エラッタなどあればコメント等でお知らせください。気が向いたら直します。

▼ 改定履歴

2021.02.15 初版公開
2021.05.19 第2版公開

▼ トレーラー

――遭難、失踪、神隠し

山に呼ばれる人がいる
山が迎えにやってくる

大きな口をぽっかり空けて
暗く、深い、その中へ

暑さが残る夏の終わり
古びた静かなトンネルと、そこにまつわる1つの噂

加古山は、今日もあなたを待っている

呪印感染シナリオ
「加古山が呼ぶとき」

――あなたには、その声が聞こえますか?

▼ 概要

 PCたちは肝試しとして加古山トンネルと呼ばれる山中にあるトンネルにやってきました。
 ここは有名な心霊スポットであり、写真を撮るとオーブが写るとか撮影に使っていたカメラのフラッシュが急につかなくなるといった話には枚挙に暇がありません。PCたちが乗用車に乗って噂のトンネルの中を走っていると、突然車のヘッドライトが消えて車のスピードが出なくなってしまいます。そしてトンネルの中で車は完全に動かなくなってしまいます。
 幸運にも車が停止した場所からはトンネル内に設置されている避難所のランプが見えています。避難所に行けば非常電話を使って外部と連絡をとったり、避難路を使って外に出ることができるはずーーなのですが。
 果たして、PCは謎めいた空間から脱出することはできるのでしょうか?

▼ 参加者とPC

GM1人、PC2~4人を想定しています。
GMはプレイヤーにサンプルキャラを使用させるか、オリジナルのPCを作成させるか決定してください。
なお、このシナリオではPCは互いに知り合い同士であることを想定しています。

▼ 場所表

オリジナル場所表「トンネル内部(1d)」
場所は「トンネル内部」で固定となります。

1 :内容「どこからか水がしたたるような音が聞こえる」
2 :内容「壁を触った手が黒く煤ける。くず炭が残った山のようだ」
3 :内容「自分たちが歩く音だけが内部に響いては吸い込まれていく」
4 :内容「手元の明かりが照らす部分以外は全て暗闇が続いている」
5 :内容「ふと、この通路が全て塞がれていたらどうなるのかという恐怖に襲われる」
6 :内容「何やら息苦しく感じる。狭い空間に長時間いる影響だろうか」

使用できないアイテム:乗用車

▼ シナリオ背景

 加古山はかつて少量ながらも良質な石炭が取れる山であり、かつては炭鉱として栄えていました。しかし時代が変化するにつれ石炭の需要は減少し、運営会社の経営も苦しくなってきます。そこにとどめを刺したのが今回の〈なにか〉が発生する原因となった坑道火災でした。

 当時の炭鉱の労働環境は非常に劣悪なものであり、作業員の安全確保はおろか法律さえも軽視するような運営会社の利益重視の体制で作業が行われていました。
 坑内の狭い範囲に法定上限を超えた作業員が詰め込まれるように投入され、責任者はおろか現場監督ですらも実際に何人が坑内で働いているのかを確認することができていない状態が続いていました。作業員の勤怠を管理する名簿は存在していたものの、それすらもしっかりと管理されたものではないため名簿に名前が載っていない人も大勢働いていたのです。
 そんな状況で発生した坑道火災は、過去まれにみる規模の被害を生むことになります。

 加古山をはじめとした炭鉱には「くず」と呼ばれる商品価値のない石炭がそこかしこに埋まっており、その中を掘り進みながら一定の大きさ以上の石炭を掘削するという方法が採用されていました。商品にならない「くず」であっても、一度着火すると通常の方法での消火は非常に困難でした。
 坑内で発生した火災は「くず」にも燃え移りながら一気に延焼範囲を広げ、規模の大きなものとなっていきます。火事から逃げ延びた作業員がそこかしこに溢れ、混迷する現場の中で運営会社がとった行動が事態をより悪化させます。延焼が広がり資器材の多くを失うことを恐れた当時の運営会社は、とにかく火を消すことを最優先とし人命は二の次ともとれる対応を行いました。すなわち、水を運搬して火元に水を掛ける消火方法を早々に諦め、すべての空気の通り道を塞ぐことで窒息させる"窒息消火"と呼ばれる方法を取ることになりました。
 このようにして、運営会社の身勝手な判断と杜撰な体制が重なったことで「行動内に生存者がいる状態で出口を塞いでしまう」という最悪の人災が発生しました。

▼〈なにか〉の正体

 このシナリオの〈なにか〉は、数十年前に加古山トンネル掘削工事を行っていた際に坑内で発生した火事によって閉じ込められた〈男たちの霊〉です。
 坑内で火事が発生した直後、作業員全員に対して即座に退避するように命令が出されました。しかし、当初の想定を上回る速度で燃え広がる炎や大量の煙がすぐに作業員たちの視界や感覚を奪い、次第に動けなくなりその場にうずくまる作業員が増えていきました。そのように逃げ遅れた作業員がいることを知りながらも、運営会社は彼らを見捨てる決断を下したのです。
 坑内に取り残されたまま命を奪われた作業員たちは外に出たいという執念、見捨てられたことに対する恨みなどを募らせ、いつからか近くを通る人たちを無差別に呪い殺す怪異として目覚めます。
 〈なにか〉は全身黒ずくめで、手足は棒のように細く、動くたびに周囲に黒いもやのようなものをまき散らす性別不明の姿をしています。かろうじて頭部と判断できる箇所からは常に声にならないうめき声が漏れ、漆黒の闇が広がっています。

 なお、〈男たちの霊〉は次の《正体》を持っています。
《恐るべき群体》×1
《凶悪》×1
《恐怖が好物》×1

▼事件フェイズ

 PCたちはPCのうち誰か1人が運転する自動車に乗り、加古山トンネルと呼ばれるトンネルに肝試しに行っています。PCが1人も[アイテム:乗用車]を持っていない場合、GMは運転を担当するPCに[アイテム:乗用車]を渡しても構いません。
 加古山トンネルに向かう車内や肝試しに向かう前に加古山または加古山トンネルについて調べたPCがいる場合、GMは以下の描写を読み上げてください。

加古山では良質な石炭が取れたため、昔は小さな炭鉱があったと言われている。しかし、時代の変化によって需要が減ったこと、炭鉱の規模が小さく採算に見合わなくなったことから現在はすべて閉鎖されており炭鉱に立ち入ることはできない。

 やがて、自動車は加古山トンネルに差し掛かります。加古山トンネルは片道1車線が続くトンネルで、途中で何度も曲がっているため出口も入り口も見えない箇所が多くあることが知られています。最初のカーブを曲がった後、入り口が見えなくなったあたりで多くの心霊現象が報告されています。
 PCたちが乗った車がカーブに差し掛かる頃、突然トンネル内部のライトがすべて消え、車のヘッドライト以外明かりがなくなってしまいます。それと同時に運転を担当するPCはアクセルが効かなくなった事に気が付きます。どう対応しても車は徐々に減速し、最終的には完全に停止して動かなくなってしまいます。
 車が止まった場所は長いトンネルのちょうど中央付近と思われる場所で、外からの明かりは全く入ってきません。その場を照らすのは車のヘッドライトと手元の携帯電話、そしてすこし進んだ場所に非常灯の緑色の明かりが見えているだけです。
 PCが所持している携帯電話を確認した場合、電波が入っていないことがわかります。通話やメール、インターネットなど外部と連絡を取る手段は使えませんが、それ以外の一般的な機能は問題なく使用可能です。 
 GMはPCたちが車から降りて非常用出口に向かうように誘導してください。仮に非常用出口とは逆側に歩いていったとしても、しばらく進むと進行方向先に非常灯が見えてくるのみで、トンネルの外に出ることはできません。
 PCが非常灯が設置された場所に向かうと、道路部分から横に分岐するように作られた退避スペースにたどり着きます。退避スペースは車2台程度が停められる程の大きさがありますが、PCたち以外には非常用電話であることを示す札と非常用電話、そして突き当りの壁に金属製の扉があるのみです。PCの誰か非常用電話を使用した場合、ホワイトノイズのような音が聞こえるのみでどの番号にかけてもうまく通じていないことを伝えてください。
 金属製の扉の上にも非常灯が設置されており、ぼんやりと扉周辺を緑色に照らしています。扉を開けると、コンクリート製の通路がまっすぐ先に続いていることがわかります。通路は手を広げれば両側の壁に触れられそうなほどの大きさしかなく、明かりも常夜灯がところどころに設置されているだけなのでどこまで続いているのか見通すことはできません。
 PCたちが通路をしばらく進んでいくと、静かだった空間に突然緊急ブザーのようなものが大音量で鳴り響きます。それとほぼ同時にPCの背後から熱風が押し寄せ、足元を始め身体の周りから「だせ……だせ……」「あつい……みず……」という大勢のうめき声が聞こえてきます。このとき背後を振り返ると、歩いてきたはずの通路が見えず真っ暗な空間が広がっています。そしてその空間の先には赤やオレンジに見える明かりが揺らめいている様子を見ることができます。
 その直後、PCはそれぞれ利き手の甲に刺されたような痛みを感じます。
 手の甲を見ると、まるで毒虫に刺されたような腫れがあり、やがて腫れは青い勾玉形へと変化します。
 PCがどのような反応をするにせよ、GMはここで[導入]を終了させます。

▼解決フェイズ

[シーン:GM]/事故の原因
 PCのいずれかが[キーワード:揺らめく明かり]の[情報]を開示した直後、PCたちが窒息法による消火方法を目の当たりにするシーンです。
 このシーン後、場所は「トンネル内部」に固定されます。

○描写
 PCたちがトンネル内部から見た光に近づいていくと、突然周囲が怒号や悲鳴が入り混ざるような声が聞こえてきます。
 「総員待避、待避-!」「窒息まであと1分、あと1分!」
 PCを追い越すように走り去っていく人は全身が煤に覆われて真っ黒になっており、どこが目でどこが口かもわからないような状況です。
 後ろを見ると、大勢の人が服や手で顔を覆いながら駆けてくる姿が見えます。中には満足に呼吸ができないのか、その場にうずくまって咳き込んでしまっている人も大勢いるようです。その数は数十人以上いるでしょう。
 目前には坑道の出入り口に当たる場所が見えますが、外からあらゆる資材が積み上げられていき、バリケードのようなものが作られていきます。それはまるで中から外へ出ることを許さない砦のようにも見えるでしょう。
 「死にたくなければ早く出ろ! もう待たんぞ!」
 うずくまっている人を助けようとしたPCがいる場合、そのような余裕はないことを伝えると良いでしょう。
 PCが全員外に出た後も坑道の出入り口を封鎖する作業は続き、資材の山の隙間を埋めるように大量の土砂をかけていきます。
 その様子を見ているきれいな作業服を着ている人は作業員に対し、きつい口調で作業を早めるように指示を出します。また、完全に空気の出入りがなくなるようにさらに追加で土砂を被せるように指示を出していきます。
 遠くを見ると騒ぎを聞きつけて駆け寄ってきたとみられる周囲の人やそれを止める人々、涙を流しながら外に出てこれたことを喜ぶ人など様々な感情のるつぼとなっているようです。
 これらを体験したPCたちは全員[狂気表]を1回適用してください。
[特殊イベント]:PC全員は【希望】+1

[シーン:GM]/民家跡の調査後
 PCのいずれかが[キーワード:民家跡]の[情報]を開示した直後、〈男たちの霊〉が異世界を満たし、PCごと飲み込もうとする場面を演出します。

○描写
 一軒家に置かれていた日記からは「どうしてあなたが死んでしまったの」「なぜあなたが死ななければいけなかったの」「あなたはまだここにいる」「あなたはまだ、そっちには行っていない」「まって、行かないで」といったような〈男たちの霊〉をこの世に縛り付ける強い感情が漏れ出しています。
 C-5「石碑」の情報が開示されている場合、石碑の表面が削られていたのはこの日記の持ち主が故人が死んでしまったことを認めることができず、「名前を残すことは許さない」という気持ちから行動を起こしたということが理解できるでしょう。
 日記から漏れ出した強い感情は封じ込められていた〈男たちの霊〉と強く共鳴し、次第に辺り一帯を地響きのように揺らし始めます。このまま放置し続けた場合、〈男たちの霊〉の影響はトンネル内部に限らず広がってしまうでしょう。

▼キーワード

A-3:紙束
C-1:古びたスクラップ帳
C-3:揺らめく明かり
C-5:石碑(追加キーワード)
E-5:民家跡(追加キーワード)
F-6:真相①
F-3:真相②(追加キーワード)
A-6:真相③(追加キーワード)

A-3情報:紙束
 通路を照らしながら歩いていると、紙束のようなものが落ちていることに気がつく。大量の紙に穴を開け、ひもで留めたようなファイルのような形状をしているが、紐がほどけてしまったためか紙はバラバラになってしまっている。
 散らばっている資料を見ると、数十年前のトンネル工事の工程表と要員配置表のようだ。地図と照らし合わせるとPCたちが通ってきたトンネル工事の工程表のようだが、そこには「籠山トンネル掘削工事」と表記がある。
 資料には工事開始時からの行程が順にまとめられているようだが、トンネルの半分程度を掘り終えたところで資料が途絶えている。また、最後の要員配置表を見ると名前と担当区画が載っているが、一部の人の名前には赤く×が書かれており消されているようだ。

C-1情報:古びたスクラップ帳
 古びたスクラップ帳が道に落ちている。スクラップ帳を手に取り中を見ると、古びた新聞の切り抜き記事が貼られているようだ。

○描写
 昭和××年9月、籠山トンネル掘削工事中に発生した坑道火事は発生から一週間となった。坑内の火事は既に鎮火したとみられており、施工会社の○○は坑道内での調査が可能になり次第順次行方不明者の捜索と火事原因の調査を行うと表明している。
 しかし、行方不明者の数から坑内には配置人員上限を超える作業員がいた可能性や行方不明者が坑内に残っている状況で窒息法による消火が決定されたと見られており、専門家からは工期確保のための人命軽視の決定であったと批判的な見方がされているーー

C-3情報:揺らめく明かり
 ※情報開示直後に[シーン:GM]が行われることに注意
 坑道の外から資材や土で塞がれていく坑道の中を見ると、咳き込んで動けない人や湧き出してくる黒々とした煙の向こうに赤く揺らめく炎が見える。炎は見ている間にもその勢いを増していき、煙とともに人々を飲み込んでいく。
 そのうち、坑道は外から完全に塞がれ、中の様子は見えなくなる。その後伝わるのは、積み重ねられる土の奥から伝わる熱気と漏れ出す煙だけだ。
 GMは[物語展開シート]C-5に[キーワード:石碑]、E-5に[キーワード:民家跡]を追加する。
 この後、場所は「田舎」に限定されます。

C-5情報:石碑
 坑道から外に出ると、少し離れた道沿いに人の背丈ほどもある大きな石碑が目に入ってきた。石碑に一瞬気を取られている間に先ほどまでの喧騒は嘘のように静まり、辺りにいたはずの人はどこかへと消えてしまっている。
 PCたちが先ほど出てきて、埋め立てられたはずの場所はいつの間にか資材や土砂が消え、坑道跡という立て看板が残る洞穴のようになっているようだ。
 呆気にとられつつ石碑を見ると、「慰霊碑」という文字と共に名前が数十人分彫られている。
 
○描写
 石碑に書かれている文字を読むと、この石碑は坑道火事に巻き込まれて死亡した作業員を慰霊するためのもののようだ。石碑の表面は少し風化しているものの、はっきりと文字が判別できる。
 「古びたスクラップ帳」や「紙束」のキーワードを調査したPCが石碑に刻まれた名前を見た場合、資料の名前と合致する名前があることに気が付くことができる。そうでなくとも、数十人の名前が淡々と並ぶこの石碑を見れば坑道から出る時に体験した自身の記憶と結びつけないわけにはいかないだろう。
 名前を眺めていると、一部石碑の表面が削られ名前の判別ができなくなってしまっている人がいる。比較的新しい傷のようで、サイズから見て特定の個人の名前を削り取ったとみて間違いないだろう。
 硬い石碑の表面を執拗に削りとったその傷を見た者は「その場に名前を刻むことを許さない」という強い意志のようなものを感じる。まるで「名前を消せば、その者の死がなくなる」とでも言いたいように伝わるかもしれない。
 GMは[物語展開シート]F-3に[キーワード:真相②]を追加する。

E-5情報:民家跡(追加キーワード)
 坑道跡の近くには今にも崩れ落ちそうな廃屋となった一軒家があり、縁側には一冊の日記が置かれている。廃屋には似つかわしくないほどに真新しいその日記には坑道で起きた火災の一部始終と、自分の夫が体験したあまりに非業な死を受け入れられない女性の悲痛な声が記されている。

○描写
 坑道跡から歩いてすぐの場所に廃屋となった一軒家がある。縁側は崩れ、壁はツタに覆われ、庭も雑草が生い茂っておりかつての趣は感じることができない。家屋自体は今にも崩壊しそうに見えるが、PCはその中でも異彩を放つ1冊の本に目を引かれてしまう。
 壁だけでなく縁側やその内側の畳ですら風雨にさらされ腐りきってしまっている中で、その本には濡れた跡や汚れなどが感じられない。まるで誰かが今しがたその場所に置いたかのようにまっさらな状態で放置されている。
 その本を手に取りページをめくると、誰かの日記であることがわかる。日記をめくっていくと、手書きのメモや週刊誌の切り抜きなどが貼られていることがわかる。それらを読み解くことで、坑道での事故の一部始終を理解することができる。

 昭和××年9月、籠山トンネルの工事中に坑道内で火災が発生し、作業員数十人が火災に巻き込まれて死亡した。
 籠山はかつて炭鉱であったことからもわかる通り、地盤には石炭を多く含んでいる。そのため、一度火災が発生すると消火が困難であることは事前に周知されていた。炭坑内で火災が発生した場合、消火方法としては注水か窒息消火が行われる。

 GMは[物語展開シート]A-6に[キーワード:真相③]を追加する。

F-6情報:真相①
 この怪奇現象を起こしているのは、坑道火事の際に坑内に取り残され、見殺しにされた〈男たちの霊〉だ。
 強い恨みを持った者たち大勢を相手にしてどこまで効果があるのかはわからないが、肝試しにいく際に幽霊に聞きそうな塩や数珠、御札を用意していた。
 このまま呪い殺されてしまうよりは、生き残るためにできることはなんでもやってみよう……。
[特殊イベント]:★[決戦]に判定可能。

F-3情報:真相②(追加キーワード)
 この怪奇現象を起こしているのは、坑道火事の際に坑内に取り残され、見殺しにされた〈男たちの霊〉だ。
 強い恨みを持った者たち大勢を相手にしてどこまで効果があるのかはわからないが、その名前が刻まれた石碑に鎮魂の祈りをささげることで彼らの怒りを鎮めることはできないだろうか。
 このまま呪い殺されてしまうよりは、生き残るためにできることはなんでもやってみよう……。
[特殊イベント]:★[儀式行使]に[判定]可能。

A-6情報:真相③(追加キーワード)
 この怪奇現象を起こしているのは、坑道火事の際に坑内に取り残され、見殺しにされた〈男たちの霊〉だ。
 そしてもう一つ、〈男たちの霊〉を現世につなぎとめているのが遺族の念であり、帰ってきてほしいという強い思いだろう。
 当時からあると思われる民家跡にいるはずの遺族に、男たちの死を認めてもらうことが解決にはならないだろうか。
 このまま呪い殺されてしまうよりは、生き残るためにできることはなんでもやってみよう……。
[特殊イベント]:★[困難な説得]に[判定]可能。

▼結末フェイズ

 ★[イベント]を[クリア]できていない場合、PCたちは〈男たちの霊〉によって呪い殺されます。
 そして、その魂は〈男たちの霊〉とともにトンネルの中に取り残され、永遠に光が差すことがない空間に囚われるのです。
 また、【命運】が-1以下のPC、あるいは★[イベント]を[クリア]できていないPC全員は[呪印]が禍々しい深紅へと変色していることに気付きます。
 その後、GMは[行動順]に従って、PCの[エンディング]を1体ずつ演出させてください。

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