私の彼は優しすぎる。16-魅力。

彼がイケメンだと意識し出してからは

彼を見る他の人の目も意識するようになった

その週末

私は彼と彼の趣味（ほぼライフワークかも）である

カフェ巡りをした

キャッシュオンのカフェで

店員さんは大学生くらいの目の大きな可愛らしい女の子だった

彼がレジに立つと

彼女の顔がポッとほんのり紅くなり

目がキラキラし

声のトーンが少し上がって猫撫で声になるのがわかった

マスクをしていてもにこにこ笑顔なのがわかった

嘘でしょ

彼はこんな力があるくらい魅力的なの？

そして彼女の瞳には私はまったく映っておらず

まさに眼中になくて

視線は彼一点に注がれ

私は透明人間状態だった

もういっそのこと透明人間になりたかった

中身だけでなく

ヴィジュアルもそれほどいい人と

おしゃれなカフェでお茶するなんて。

「何か元気ない？」

彼が私の顔をまじまじと見た

「ちょっと考え事してた」

私は微笑んだ

うまく笑えたかな

彼もふっと微笑んでコーヒーを啜った

確かにかっこいい

自分にはもったいなくて、切なくなった