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私の彼は優しすぎる。4-猫。

彼との出会いは地元の高校だった。

当時彼はまだそんなに背が高くなくて

むしろ低いくらいで

今ほど痩せている印象も無くて

目立たない大人しい男の子だった。

声が小さくてていつも微笑んでいて

下校途中に私が野良猫を撫でていると

声をかけてくれて

一緒に撫でて

彼はこびりついた猫の目ヤニをためらうことなく指で拭い取って

自分の限られたお小遣いからちゅーるとドライフードをコンビニで買ってきてあげた

私は自然と優しくできる彼に好意を抱かずにいられなかった。

恋と呼べるほどではなかったけど。

次の日猫はいなかった

その次の日も

次の日も

猫にも会いたかったけど

それ以上にもう一度

優しい彼とふたりで会いたかった




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夏色 陣
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