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私の彼は優しすぎる。7-初恋。

私は恋なんて知らなかったし

恋愛願望もなかったし

執着もなかったけど

彼の存在だけは特別で

もう二度とこんな優しくて穏やかな人には会えないだろうと

17歳で確信した。

彼が怒っているのを見たことがないし

大声を出しているのも聞いたことがない

笑う時も花が笑うようにふふ、と優しく

でも大人しくて地味なだけじゃなくて

猫のときのように行動力がちゃんとあって

時々くすっと笑えることを呟いて

「まるですー」

と猫の可愛い写真が撮れたらのほほんと、まめにLINEしてくれて

マツイくんていいな

そう想う日々が続いた

いつの間にか

女友達のひとりであることが切なくなって

でもどうしたらいいのかわからなくて

歯がゆい気持ちで彼を眺めていた。

そう彼は

私の初恋の人。





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夏色 陣
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