見出し画像

いまのズボラ料理法は学生アルバイト時代の実験の要領をヒントに身についたかも


はじめに

 仕事の日の朝と昼の食事をまとめてつくる。あわせて30分間ほど。同時に調理用具やフライパンを洗い終えて朝食。食べ終わるとワンプレートの皿とカップを洗い、身じたくして出かける。起きてから50分ほど。

学生時代に実験とアルバイトに追われた日々。ほぼその頃から変わらない。実験をおこないノートに結果を記した時点で洗いものや器具のかたづけを終えていた、その習慣を料理に転用。

きょうはそんな話。

実験と料理

 大学院まで実験を必要とする講座に所属していた。来る日も来る日も実験をくりかえす。そのうち要領を覚える。実験操作しながらかたづければ時間のむだを減らせると気づいた。それ以降、早めに来て実験を手ばやくかたづけてアルバイト先へ。夜10時前に家に帰り着くまで家庭教師のかけもち。

それを数年つづけるうちにさまざま要領がよくなった。というよりそうせざるを得なかった。家ではほとんど寝る時間だけだから家賃とわずかな光熱水だけ。アルバイトにあけくれるのはとくに大学院での生活費とともに学費。さらに発表する学会の参加費用・旅費の確保のため。どうにか仕送りなしでトントンだった。

時間に追われるなかで実験の要領が身についたと思う。

料理をしはじめる

 賄いつきの下宿住まいからアパート住まいに。さらに費用を抑えるため自炊をはじめた。そこで料理が実験の手順とよくにていると気づく。つくりながら調理器具をかたづけていくと食べたあとが楽だと知る。

ズボラの本領発揮。鉄製ののフライパンと中華なべを購入。料理をつくり盛りつけたあと、すぐに熱いうちに洗い、ついた水をもういちど火にかけてとばす。このあとうすく油をひいておくといつもきれいに維持できる。しばらくまえに通っていた中華の定食屋の主人がそうしていたのをまねた。

コーティングのフライパンではなく、素地の鉄のほうがズボラなわたし向きで使いよいと知った。これらはすでに30年近くつかいつづけるがまったく支障ない。

手順を見直す

 自炊をはじめたころは食べおわると、さて皿洗いとやむなく立ち上がっていた。食べた終わるとなるべくゆっくりしたいもの。食事の消化にもよさそう。いったん腰をおちつけると山ほどの皿洗い・器具洗いをする気力にするのはなかなか。

そうならないようにと上の方法が身についた。最後のひとくちののちは、すぐに空の皿を手に持ちシンクへ。そのますぐに洗い終える。すべて完了でただちに休憩のここちよさを知るともう抜けられない。

おわりに

 基本的に実験も調理ももととくらべると3分の2以下の時間で済ませられる。反応中や測定までのあいだのスキマ時間にほかの実験を並行して行なう。いちばん手慣れたころは3つの実験を並行してこなしていた。

うまく組めればゆっくりやった場合の2~3倍のデータもしくはスピードで日々の結果を出していけるし、場合によってはヒトよりも多く休めたり、ほかのやりたいことに時間をまわせたり。よいことずくめだった。ただしヒトにそれを勧めはしない。料理のほうは自分が食べて満足できればいいわけだし。

いまも基本的にそのやり方は変わらない。いちばんスムーズにこなせていた頃の論文の発表ペースはいまふりかえっても驚異的だし質もいい。よくもまあ、いそがしさのなかでこんなに論文の数をだせていたものだと思う。きっと充実していたのだと思う。


こちらの記事もどうぞ


広告


いいなと思ったら応援しよう!