「画像はお借りしました」問題を考える。
ブログやSNSを見ていると、「画像はお借りしました」という文面を頻繁にみます。
結論をいうと、その行為はNGでしょう。
これは「著作権」が絡むからです。載せるからには、出典元の許可を取る必要があります。
画像に限らず、著作権はとてもシビアな問題です。
これは起業している・していないに限らず、「知らなかった」では済まされませんので、気を付けていきましょう。
勝手にコラボなんてご法度
実際にいました。
「○○(←アニメタイトル)に学ぶ、××の法則」
世界中に有名な作品のキャラクターと勝手にコラボしちゃった人。
それを知ったとき、私は顔面蒼白。
イラストも堂々と使って、テキストも募集記事も作っているんですね。
知っていたら絶対しないでしょうから、「やってもいいもの」と思っていたのでしょう。
この作品のキャラクターは、本当にどこでもいます。老若男女問わず、本当に人気のある作品です。私も好きで、そのキャラクターのアイテムを持っています。
本家でもグッズは売られていますし、コラボアイテムもあったり、100円ショップにもあったり。だからといって、勝手に使っていいという訳ではありませんよ。
コラボをしている会社も100円ショップも、許可を得ずに使用料も払わずに、勝手にアイテムを作って販売しているわけではありません。必ず著作権の使用許可を得て、使用料を支払っています。
有名なキャラクターとコラボをした方が集客しやすいという安易な考えかも知れませんが、知らずに使用した結果、膨大な損害賠償を請求されることもあるでしょう。勝手に使用するのは絶対にしてはいけません。
もし、仕事等でコラボする必要があるのなら、正規の申請を行い、使用料を支払いましょう。
ちなみに、使用料の相場もあるようで、日本弁理士会というところが「知的財産権価値評価ガイドライン」で示していますし、文化庁のホームページには、著作物の正しい利用方法が明示されています。
音楽にも著作権がある
少しだけ、画像以外の著作権の話を。
音楽に関する著作権の話は、よくニュースでも耳にしますね。
お店で流しているBGMの著作権料を支払うよう裁判を起こされたケースや、結婚式等で流すBGMにも著作権料を払う必要があるとか、音楽教室で使用する音楽には著作権料を徴収するのか…とか。
サロン等でBGMを流している方もいらっしゃることと思います。
この場合、JASRACに著作権使用料を支払う必要がありますので、該当する方は手続きをしましょう。
500㎡で年額6,000円程度です。
勝手にBGMを使って裁判で訴えられて賠償を求められるくらいなら、正規に手続きした方がいいと私は思います。
手続きしていなかったわ!これからサロンを開く予定!という方は、ぜひ手続きを行ってくださいね。
「○○さんのブログからお借りしました」というなら
最初にもお伝えしましたが、「画像はお借りしました」は勝手にやってはいけません。必ず、許可が必要です。
これは、会社・メーカーに問わず個人に対してもやってはいけません。
この他にも案外やってしまいがちなのは、自分のブログで誰かを紹介する時に「○○さんのブログから借りました」とか、「○○さんのプロフィール写真をお借りしました」という謎の文言。
それ、勝手に使っているんじゃないの?
私が更にその文言で気になるのは、自分が紹介したい素敵な人のことを書いているにも関わらず、「画像はお借りしました」と書いた上に、その人のアカウントの紹介もリンクも何も貼り付けていないこと。
そこから繋がるご縁もあるでしょうから、紹介をするときは真摯に丁寧に紹介していきたいですね。
些細なことでも気にしたい著作権問題
とある若い俳優さんがトーク番組のゲストに来た時の話。
高校球児だった時代の素敵な写真が1枚紹介されました。
話の内容から、その撮影者はプロではなさそうな感じでしたが、その俳優さんはこのようなことを言いました。
「この写真はお気に入りの1枚です。色んなところに出てくるんですけど、撮影してくれた○○さんにちゃんと許可貰っているのでしょうか??」
この話を聞いたとき、思わず若い俳優さんなのにそこまで気を遣っていることに感心したのと同時に、些細なことと思いがちなケースでも気を配らねばならないと思いました。
私は、権利があるなら義務もあると思っています。
著作権という権利があるなら、それを守る義務がある。
安易に、「画像はお借りしました」と画像を使うことにどれだけのリスクが潜んでいるかを今一度考えて行動をしていかなければなりませんね。
こちらの著作権問題について考えた記事も、併せてお読みください。