青山繁晴参議院議員が総裁選に立候補しても100%当選できない理由
YouTubeでこんな動画を見つけました。
青山参議院議員が総裁選に出馬を表明しているのに
メディアが報道しないのはおかしい
という内容です。
この動画の中では
メディアが報道しない理由として
などと言っていますが、
大間違いもいいところ。
政治に対する知識が足りないのだと言わざるを得ません。
これに賛同するコメントも多く、
これが日本の世論なのかとちょっとがっかりしました。
理由1:参議院議員だから
青山氏は参議院議員です。
総裁には慣例的に衆議院議員から選ばれる
という原則があります。
なぜなら衆議院の方が任期も短く
解散総選挙があり、
国民の声を反映しやすいためです。
参議院から総裁が選ばれたことはありません。
そのため総理大臣を目指している世耕参議は
衆議院への鞍替えを模索しているのです。
まず総裁選に出るなら衆議院議員になってから。
話はそれからだ。
理由2:推薦人が集まらない
世論はどうあれ、
総裁候補になるためには推薦議員20名の署名が必要です。
国会議員ともなれば当然、
総裁は衆議院議員という常識を知っています。
「そんな永田町の常識は世間の非常識だ」
という方もいるかもしれませんが、そんな輩には
馬鹿か
と言ってやります。
推薦人は国会議員と決まっているんだから、
外野から何を騒いでも無駄。
常識を変えてやるんだと思うなら、
まずは国会議員になりなさい。
そしてその常識を変えられるほどの
実力と人望を示しなさい。
ルールや慣例にだってちゃんと理由があります。
そのため、青山氏の推薦人は規定の人数集まることはないでしょう。
署名する人がいるとしたら
総裁選をかき回してやろうというよほどの愉快犯か
政治も政局も知らないタレント議員だけですね。
理由3:政策の実現性は薄い
青山氏がどんなに素晴らしい政策を訴えたところで
野党、それも第1党ではなく
国民民主党や共産党が叫ぶのと同じくらい
現実味がなく机上の空論ということになります。
立憲民主党の党首選を見ても分かるように
実現しないから言える政策というものも存在します。
彼らは政権交代が見えてきた途端、
政策を現実路線にシフトしました。
もちろん、青山氏の政策は素晴らしいものだし、
一議員としてその現実のために尽力することは大事だと思います。
ただ、だからと言って総裁にはなれません。
理由4:投票には党員資格が必要
世論調査で青山氏が一番になるのを避ける
とかなんとか言っていますが、
総裁選に世論調査、あんまり関係ないですからね。
コメント欄見ても分かるように
政治への洞察が浅い人ばかり。
そもそも総裁選のシステムを
わかっていない人ばかりではないでしょうか。
実質の国のトップを決める選挙なので、
自民党員だけの意見が反映されてしまうのは
いかがなものかと思う側面も確かにあります。
しかし、人気投票ではなく、
党員と党所属議員による投票であることは
紛れもない事実。
総裁選挙に関わりたい、影響を与えたいと思うのであれば
党員になりましょう。
党員じゃない一般人はただの外野。
1ミリも影響は与えられません。
さらに言えば、
党員票よりも議員票の方が比重が重いですからね。
国会議員に「青山氏はないな」
と思われていれば総裁になることは100%ありません。
党員票だけで当選することはあり得ないからです。
結論
青山氏はネット等で影響力もありますし、
素晴らしい政策を提案しているのだとは思います。
ただ、自民党総裁、ひいては総理大臣になることは
100%ありません。
加藤勝信氏や野田聖子氏の方がよっぽど可能性あります。
青山氏がなぜ総裁選に立候補したのかを考えると、
理由は話題作りである
と分かるはずです。
青山氏は全国比例。
全国的な知名度が上がれば上がるほど
次も当選しやすくなる。
総裁選を通してネット上で話題になったらしめたものなのです。
これも青山氏のしたたかな戦略なのだと私は思います。
なので今回紹介したYouTubeで動画を作った方は
まんまと計略にハマったなという感じ。
あ、こうして記事を書いている私もか!!
まんまとしてやられました。