基本情報技術者試験 (2023年10月受験) の記録
はじめに
2023年10月に受験した、基本情報技術者試験のお話です。
本職はSEでありながら、紆余曲折あって通年試験になってからようやく合格できました。
基本情報技術者試験の合格に時間を要した原因
PBT時代、通年化前のCBT時代共に、何度か受験するも不合格。
平成31年春は午前は合格ラインに届くも、午後であえなく撃沈。
令和元年秋から出題傾向が変更され、午前も合格ラインに届かなくなった。
そうこうしているうちにコロナ禍が始まり、先行き不透明な中、受験する意欲が薄れていった。
主な敗因
テキストを読んだだけで勉強した気になっていた。(←一番やっちゃいけない奴。)
過去問演習が合格への近道だということに気づくのが遅すぎた。
午前については過去問道場にて対策を行えば良いことに気づいたが、効果的な午後対策が分からなかった。
午後対策が分からない故に午後向けの参考書や問題集の存在も知らなかった。
午後対策の方法を碌に知らなかったのでアルゴリズムとプログラムの問題で大して得点ができなかった。
計算問題やアルゴリズムの問題について、実際に紙に書いて解こうとしていなかった。
試験後の振り返りを行わないことで敗因に気づくことができなかった。
↑これ全部やってました。。
実際に手を動かして問題をいくつも解き、参考書はあくまで辞書代わりに使いましょう。(戒め)
これらの反省を踏まえて、今年(令和6年春)に受験した応用情報技術者試験は一発で合格しました。
通年化前最後の試験で不合格
2022年11月、通年化になる前の最後の試験を受験。
午前は63点で通過したものの、午後は42点という結果だった。
YouTubeで午後のアルゴリズムや表計算の過去問解説を見たり実際に過去問を解いてみたりしたが、力及ばず。
できれば通年化前に合格したかったが、通年化後に向けてイチから対策を練らなければいけなかった。
通年化後受験にあたっての懸念事項
科目Bがアルゴリズム中心の試験になることによる難易度の変化
CBT化以降の過去問非公開による、過去問での対策が困難になること
CBT化以降、過去問が非公開なのは正直痛かった。
また令和元年秋以降からは基礎理論寄りの出題傾向になり、苦手分野を一つ一つ潰していく必要があった。
使用教材
【科目A対策】
言わずと知れた過去問道場。
令和2年以降は非公開といえども計算問題等の対策には役立つ。
また、科目A免除制度の修了試験問題も活用した。
本線の試験とは異なり、令和2年以降の問題も手に入るのでオススメ。
【科目B】
アルゴリズム対策は旧試験制度時代の福嶋先生の「うかる!基本情報技術者」の午後・アルゴリズム編で学習。(リンクは2023年版。)
参考書やサンプル問題以外に問題集が必要と感じたのでパーフェクトラーニングで対策を行った。
旧形式の問題や応用情報技術者試験のプログラミングの問題を新形式の擬似言語に落とし込んだ形だが、科目A・Bともに60問×4セットある。
科目Aは過去問道場があるため、こちらは科目B対策に活用した。
【お世話になったYoutubeチャンネル】
参考書や過去問解説等で十分理解できなかった分野についてはYouTubeで動画で知識を補完した。
オンライン授業を受けているような感覚で学習できるのでおすすめ。
動画を活用することで、フワッとした自分の知識を上手く言語化してくれる。
①すーさん
データベースやネットワーク、システム開発等の知識の補強に活用。
動画での解説は参考書等を読んでも理解できなかった痒い所に手が届く。
分野ごとに動画が作られており、一本あたり10分前後の構成なので見やすい。
②ITすきま教室
計算問題やn進数の問題について理解を深めるならこちら。
特に2の補数の問題については、最初訳わからんレベルから理解に落とし込むレベルまで持っていくことができた。
③さいとうさん
科目Bのサンプル問題で、間違えたところの学習に。
詳細な解説はもちろん、問題ごとにチャプターがあるので見やすい。
学習期間
2023年7月~10月下旬の約3ヶ月間
毎朝電車の中で過去問道場にて科目A対策。
また、平日の帰宅後または休日の午前中に1~2時間程度時間を確保し、計算問題やアルゴリズムの対策を行った。
【合格に向けての取り組み】
基数変換、伝送率等の計算、論理回路についてはしっかりと理解できるレベルまでに落とし込む。(→知識問題とは違い、初見の問題でも対処しやすい。)
パーフェクトラーニングの科目Bの問題を毎日1~2問ずつ解いていき、間違えたところは2周目で復習。
科目Bサンプル問題は試験直前に模試感覚で100分以内に解けるか試すために温存。
計算問題やアルゴリズムは紙に書いて解くようにする。
科目Aについては過去に午前試験で何度か合格ラインに乗る程度のレベルではあったため、とにかく計算問題やアルゴリズムの理解のために全振りした学習だった。
アルゴリズムが新形式になり多少の不安はあったものの、以前の疑似言語よりかは対処しやすいように感じた。
問題の選択肢がたくさん並べられていても、丁寧にトレースしていくことでありえない選択肢を消去していくことで対処可能。
また、試験1週間前に科目Bのサンプル問題を100分以内にすべてクリアできるか、模擬試験的なことを行った。
間違えた箇所については前述のさいとうさんの解説動画にて復習した。
試験当日
午後からの試験だった。
オフィス街にある雑居ビルが試験会場だったので、迷子にならないように早めに家を出た。
科目Aについては解いてみた感じなんとも言えない難易度。
規約に抵触しない程度にオブラートに包んだ言い方をすると、「これ知ってるか?」と問われると微妙な問題も多かった。
計算問題等、頭も手も動かさなきゃいけない問題で足掻けてなければ合格ラインに届かなかったのかもしれない。
科目Bについてはセキュリティ問題→比較的簡単なアルゴリズム問題→時間が掛かりそうな問題の順に解いた。
メモ用紙は3枚ほど使った。
最後に残っていた問題については残り時間5分というところだったので駆け足でトレースして終わらせた。
本当に100分という時間を目一杯使った。
結果
辛うじて合格ラインに届いた。
パーフェクトラーニングの問題集も6割、サンプル問題も6割、といったところなので実力通りといえばそう。。
合格できたとはいえ試合に勝って勝負に負けた感じがしたので、それが翌年に応用情報技術者試験を受験する原動力にもなった。
感想と反省点等
科目Aで「これ知ってるか?」と問われると微妙な問題をたくさん見た。→後でシラバスを見れば書いてあることだらけだったので、シラバスにも目を通しておくべきだったと反省。
戦略通り、計算問題等の解法をなるべく多く会得しておいてよかったと実感。
試験直前に科目Bのサンプル問題を解くことで事前に実力を計れたことは良かった。
科目B対策がアルゴリズム一本でほぼ良くなったことで、合格へ向けてやるべきことが明確になったのは良いと思う。
科目Bはトレースする能力を問われるため、紙に書いて問題を解くことを習慣づけられたことが良かった。
一問につき選択肢が多いように感じる問題もあるが、しっかりトレースすることで選択肢を絞り込むことは可能。
科目Aの反省点については応用情報技術者試験の受験時に活かし、シラバスにも目を通したり技術的な流行にアンテナを張っておくことで見事に合格に繋げられるきっかけにもなった。
これから合格を目指す方へ
過去問や参考書以外にもシラバスにも目を通し、知らない単語が出てきた場合は調べてみましょう。
過去問非公開から数年経っていても、その間にも情報処理に関することは日々アップデートされているので常にアンテナを張っておきましょう。
受験勉強みたいに丸一日勉強せずとも、毎日1時間ずつ、3~4ヶ月くらいコツコツと続ければ自ずと結果に結びつくはずです。
問題演習が鍵となるので、パーフェクトラーニング等の問題集を手に入れて本番に近い形で学習しましょう。
アルゴリズムが得意でなければ科目Bで時間を目一杯使うことになると思うので、セキュリティや簡単な問題は序盤のうちに解きましょう。
計算問題や論理回路は上手く理解することで味方にできるので、できる限り解法を会得しましょう。