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【読みビト:淳子のてっぺん】

読書note、今回は下記の本です。

淳子のてっぺん
唯川 恵
幻冬舎文庫

書店で偶然目にしての衝動買いです。
著者の作品は初めてです。

ご存知の方も多いと思いますが、登山家の田部井淳子さんをモデルに、その半生を描いた小説です。

主に、エベレスト登頂を果たした所までが中心です。

自分は虚弱体質ゆえ、体力・気力ともにとても山登りは出来ませんが、ものすごく興味はあり、体験記や小説は羨望の思いとともに割と読みます。

さらに、生前に田部井さんが東日本大震災で被災した福島県の学生たちを、自身が大病をされている身でありながら富士山への登山を引率しているテレビを見たことも手伝って、田部井さんのことはリスペクトしておりました。

経験が無いのであくまで想像ですが、エベレスト登頂などは本当に壮絶な世界なのでしょうね。
読んでいても手に汗をかいてきます。

それと、特に海外遠征の時の準備の大変さと人数の多さにはびっくりです。こんなに大掛かりなのですね。この部分は、登山だけでなく、市井でもよくある話として、大変共感出来ます。

最近はご時世ゆえ、「女性」登山家と言う言葉は適切でないかも知れませんが、田部井さんが「女性として」初登頂した1975年当時は相当なインパクトがあったでしょうね。
大変なご苦労であったと思います。
ただ、テレビ等で目にする田部井さんは、そうしたことを感じさせない飄々とした魅力のある方でしたね。
もう亡くなってから6〜7年経つのですね。素敵な方でした。

あくまで小説ですが、わりと自分も知っているエピソードも多く、かなり事実を下敷にした作品と思われます。

非常に読み応えのある良作でした。

たまたまこのnoteを書いた本日は、「山の日」ですが、偶然です(笑)。

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