米国留学記:「フィードバック」に関するグループメンバの態度

こんにちは。

「フィードバック」って言葉、ご存知でしょうか?サラリーマンをやっているとすごくよく聞くようになりますよね。初めて耳にしたのは大学生活の後半くらいだったでしょうか。日常的に使うようになったのは大学を出てからのような気もします。他人からのコメントやアドバイス、相手との議論や自己反省などから得た気づきを自分なりに腹落ちさせることで、次に生かしていく営みだと個人的には理解しています。

ここ数日ほど集中講義という名のもとにかなり長期戦なグループワークを実施していたのですが、最後に課せられたのはグループワークを通じての反省点、改善点、良かった点を話し合い、次回以降のグループワークで守るべき約束事を決めるということでした。私のグループでは、チームの良くなかった点、良かった点をひとり3つずつ挙げ、それぞれについてどういったアクションプランが考えられるかを話し合いました。「褒めて、けなして、褒める」というサンドイッチ型フィードバックというテクニックもあるようですが、今回は最初に改善点を話して、そのあとに良かった点を話すことになりました。最後に気分良く終わろうというだけの理由ですが、個人的にはそのほうが良かったので、その点で全員の意見が一致したのは有難かったです。

本来の質問は「チームの好きじゃなかった点」でしたが、これはメンバー誰しもが「むずかしい」「好きじゃない点なんか無い」と感じていたことが後から分かり、結果として全員が「好きじゃない点」を「伸びしろ」「改善点」と読み替えて回答していたのがうれしかったです。今にしてみれば、自分が過去所属していたチームでは意外とこうはならなかったというか、フィードバックという名のダメ出し大会になることが多かった気がするし、もしくはその場は無難に過ぎ去って後々の飲み会で本音が語られるみたいなことも多々。。。それもまた良しなんですが、今回はどのメンバーも率直に、それでいて前向きに発言していたのが印象的だったし、果たしてそれがアメリカ的な特徴なのか、チームメンバーに恵まれていたからなのかは分かりませんが、終始良い空気感で意見交換できたのは超ナイスでした。ネイティブじゃないから文意を読み取れてなかっただけという説もあるけど!

私は他人から指摘されるとずーっとウジウジと気にしてしまうタイプで、かなり性格的に損しているなあと思っています。その点、今回のチームメンバーはカラっとしていて、例えば「今回は時間の使い方をもっと工夫できた」と意見があったとすれば、マイルストーン設定が甘かったとリーダーが糾弾されるのでなく、「じゃあ次回はこういうことを試してみよう」と今回に目を向けるのでなく次回を見据えて意見できる人ばかりでした。グループワークで私が担当した箇所の点数が少し低めで、自分なりに少し後ろめたい思いがあったりもしたのですが、そこも個人を責めるのでなく「提出前に全体を読み返して、内容の整合性や過不足を確認しよう」と個人の能力ではなくプロセス的な問題に帰着させていたことも、有難いというか、なるほどと思う部分でした。

最後にもうひとつ、取り組みの中で印象的だったのは、チームの良し悪しを書き連ねるだけでなく、それぞれについてアクションプランに落とし込んで「チーム憲章」という形で明文化している点でした。このルール自体も適宜見返して柔軟に直されていくもので、このトライ&エラー感というか、色々と試みながら少しずつ良い方向を目指していこうという姿勢は結構大事だなあと思いました。もちろんルールを気にしなくてよいということではなくて、無理に自分たちをルールに合わせるのでなく、うまくフィットしなければルールの方を書き換えてしまおうと余裕を持つこともまた必要なのだと改めて気づかされました。軽口をたたいてばかりのやつが、あるいはテンション高めで感情的なやつが、冷静に真面目にフィードバックし合っている様子は、オンオフの切り替えという点ですごく気持ちが良かったです。それに、個人の具体的な行動や態度を責めることをしないだけに、当事者が落ち込んだり言い訳に走ったり負の感情が高まったり、といったことがかなり抑えられていたのもまた良い学びだったというか、すごく印象的でした。

といった感じで、フィードバックするのもされるのも、もっと上手になりたいなーと思わされた1時間でした。

以上!

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