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海原の小舟

再びピアニストのお話。
永井幸枝さんというピアニストがいます。

彼女を知ったのは村上春樹さん著「更に古くて素敵なクラシックレコードたち」を読んでから。
この本はタイトルの通りビンテージのレコードを紹介しており、一つの楽曲に対し、様々な演奏家が紹介されていく形です。

目次のページを眺めていると「クープランの墓(アトリエ日記に度々登場)」
が紹介されており、そこに彼女のアルバムが記載されています。

なんとなく気になり、このアルバムを調べてみるとCDも発売されているようで早速インターネットで購入しました。

早速聴いてみると体にイナズマが走りました。
「素敵すぎる!!!」

アルバムには「鏡」と「クープランの墓」が収録されています。
その中でも個人的に「鏡(5つの曲で編成されています)」の「海原の小舟」
がとても好きです。

雲一つないすっきりとした朝方。
小舟に乗って大海原に出る。
漕ぎ疲れてオールを置いて、ひと休みする。
陽の光が水面に反射しキラキラ光る。
ときより押し寄せる大きな波が私をどこかへ連れていってくれる。

みたいな情景が鮮明に浮かんでくるんです。

このアルバムを聴いていると時間なんて忘れて
音の海を航海している気分になります。




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