普通


自分の中にもしかしたら、まだ開花してない才能があって、もしかしたら、いつか、
世界を変えられるんじゃないか

憧れのあのひとから、憧れてもらえちゃったりするんじゃないか

眠る前に考える世界は、案の定、夢のままで終わる。


あぁ、忘れてた。私はごく普通、いや、普通以下の人間だ。

「普通ってさ、なんなんだろうね」

「世間の一般論で私たちをまとめて欲しくないよね」

強気な言葉とは裏腹に、こんなしょうもない人間が普通に勝てるわけがないのだ。


誰でもいいから聴いてくれと歌っても、誰も耳を傾けてくれない。

誰でもいいからわかってくれと言葉を並べても、誰かの目に留まることもない。


そもそも評価を受けることが、怖いのだ。


評価がついて初めて価値が出るって、なんかの漫画で読んだ気がする。


誰かに評価されたら、私が無能であることがわかってしまう気がして。

それを受け入れる準備が何年たってもできない。


ダメだと思ったら、一緒に死んでくれんの?



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