28歳で初彼女ができた話 ⑨甦る思い出…時が経つほどつらい


ミハルと別れてからも、連絡は取り合った。今までの延長線上で食事に行ったり、ドライブに行くこともあった。でももう恋人ではない僕らは、一線を超えることはない。ミハルの表情も、どこか心から笑っていないような気がした。

1ヶ月ほどで、連絡をとる回数も減っていった。僕が何かLINEを送っても、返事がないこともあった。まだフォローを続けているインスタも、いいねをくれなくなってきた。

そして3ヶ月後、ミハルのインスタストーリーに男と写った写真が上げられていた。はっきりとは言っていないが、お互いの距離感を見るに新しい彼氏で間違いないだろう。ミハルは別の男のものになったのだ。心にズーンと重い痛みが襲ってくる感覚だった。

恋人と別れたときのダメージは、女性は別れた瞬間がピークで男性はジワジワと辛くなると聞いたことがあるがその通り。振り返ると、恋人として初めての時間を過ごしたミハルとの良い思い出しか浮かんでこない。今まで自分のお気に入りだった場所も、ミハルと一緒に行った思い出に全部上書きされて思い出されてしまう。

別れて1年以上経ってからも、ミハルとの美しい思い出が毎日のように脳裏によぎり、僕を苦しめた。

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