28歳で初彼女ができた話 ⑤はじめての夜…待ちに待った、童貞卒業
正式に付き合い始めた僕たちは、今までと同じように色々な場所へ出かけた。
付き合って2ヶ月経ったころには、初めての泊まりも経験した。都内のビジネスホテルのような気取らないホテル。
お互い緊張しいの二人には、そうしたシンプルなホテルが丁度良かった。
付き合う合図と同様、泊まりに誘ってくれたのもミハルからだった。都内で気になる観光スポットがあるからと、散策する流れでさりげなく予約を取ってくれたのだ。
今でもその日付はしっかりと覚えている。僕の童貞卒業記念日だ。つい最近まで、女性と付き合うことさえ一生無理ではないかと思っていた超オクテな僕が…体を交わらすことができたのだ。彼女には失礼な話だが、ミハルと一夜を過ごしたというより童貞を卒業できたことが感慨深かった。
いつもは右手が恋人という状況だったが、今夜は目の前に可愛い女性がいる。胸の高鳴りや感動ばかりが先行し、肝心なその瞬間の「気持ちよさ」は意外とそれほどでもなかった印象がある。そもそもドキドキし過ぎて、正直あまり記憶がはっきりしていない。