ゼレンスキー(ウクライナ大統領)という男の背景を探る!
ウォロディミル・ゼレンスキー
G7で急遽日本にやってきたウクライナの大統領ゼレンスキー。
ウクライナ東部でロシアと戦うこの男は、そもそもどういった経緯で大統領となったのか。
メディアで知られているのは、元俳優であり、ドラマの中で大統領を演じたことでも有名な話だと思います。
しかし、2014年のマイダン革命以後の政治的な話も、彼の生い立ちも知らないことは多いでしょうか。
ここでは、Wikipediaを中心に関連する記事も取り上げて、彼の政治的な動きを考察していきます。
生い立ち
生まれたのは1978年ですから、まだソ連の支配下にあるウクライナです。
そのウクライナ東部で生まれ、父親も東部で働いている家庭で育っています。
祖父はナチスと戦ったようで、親戚はナチスのホロコーストで亡くなったとあります。
ウクライナでそういった家庭は多いのではないでしょうか。
社会に出ると芸人として活躍し、ロシアでの活動もあったということから、ロシアとの関係ではむしろ良好だといえます。
コメディアン
1997年には劇団を結成し、コメディアンとして活動。
ウクライナはもちろん、イギリス、ロシアでも活躍。
マイダン革命では、ウクライナ軍に多額の寄付をしていますが、ロシア文化の弾圧には反対という立場から、ロシアを敵視しているわけではありませんでした。
政治活動
内政面での公約は、ロシアとの戦争において自ら汚職に関与しているのであるから、社会正義とは名ばかりのパフォーマンスであることが分かる。
外交面では軍事力での解決は非現実的で、国内が疲弊すると評価しているので、ロシアの政権交代を待つという保守的な考えを持っていたようです。
マイダン革命以降は、親欧米派の志向に向かっていたようです。
選挙活動では、テレビ局のオーナーでもあるイーホル・コロモイスキーから支援を受けていたことから、コロモイスキー氏とは懇意にあるようです。
大統領就任
ゼレンスキー氏の対ロシアに対する動きが変わったのは、東部の分離独立を認めない反露の民族派の猛反発以降です。
それまでロシアに対して攻撃的な姿勢は一切見せていない。
むしろ、軍事力で劣るウクライナの疲弊を心配していたぐらいです。
そうすると、当時にドンバス地域で親露派組織相手に暴れ回っていたのは、極右組織を中心とした勢力が独自で交戦していたともいえます。
反ロシア路線へ切り換え
ゼレンスキー大統領は、ここでようやくミンスク合意の反故に動き出す。
2021/4/2、ゼレンスキー大統領はバイデン大統領と電話会談。
米国がウクライナへの「揺るぎない支援」を約束という話であったようです。
バイデン氏、ウクライナに「揺るぎない支援」約束 ロシアの軍備増強受け
(2021/4/3)
ゼレンスキー大統領は、ウクライナ単独での交戦は無謀だとの認識もあってか、NATO加盟を西側に求めます。
2021/9/1、バイデン大統領との会談にもこぎつけましたが、NATO加盟の回答は得られず、ただ、ウクライナに対する6000万ドルの安全保障支援パッケージを得ることが出来ました。
米露関係の焦点となるウクライナ(2021/9/20)
2021/10/26、ミンスク合意を反故にしトルコ製のドローンで東部の紛争地域を攻撃します。
ロシアは「紛争をエスカレートさせる恐れがある」と警告し、欧米がウクライナに苦言を呈する中、ゼレンスキーは29日、「領土と主権を守っている」と強気の声明を出す始末。
このドローン攻撃、実はミンスク2の強化合意書が2020/7月に結ばれたのですが、協定違反なのです。
つまり、アメリカはNATO加盟は出来ないが防衛に関する技術と資金は出すと援護し、ゼレンスキー大統領の反転攻勢となったのです。
そして、ロシアはこの動きに関して、戦闘のエスカレーションを懸念しての警告であり、紛争拡大を望んではいないように感じます。
むしろ、結果的に焚きつけているのはバイデンに他なりません。
ゼレンスキー氏のWikipediaに載ってはいませんが、2021/12月にロシアは和平交渉の場を持ちかけています。
なお、ゼレンスキーのWikipediaでは明記されていませんが、2021/6月に米露首脳会談がありました。
2022年のロシアのウクライナ侵攻以後
ロシアが前年12月に提案した和平交渉も実現せず、ゼレンスキー大統領の東部への攻撃が止まない。
ロシアはベラルーシとの軍事演習と称してか否か、2/24に軍事作戦を決行します。
2/26には大統領府の外で撮影したビデオ演説を公開。
「われわれはここにいる。国を守る」と述べ、あくまで首都にとどまり、ロシア軍と戦い続けると強調したとあります。
プーチン大統領の西側への呼びかけがあったことは、別の投稿で載せようと思います。
記事
ロシアとウクライナが首脳会談、ウクライナ東部の停戦で合意 仏独仲介
(2019/12/10)
「ウクライナ大統領はビリオネア」とのデマ拡散 実際の資産額は?
(2022/4/24)
まとめ
彼の生い立ちから振り返ってみると、俳優としてブレイクしたのちの大統領選挙から大きく変わっています。
選挙戦当時からイーホル・コロモイスキーとメディアで繋がりがあり、選挙資金も得ていた模様。
ここではあまり触れませんが、イーホル・コロモイスキーはウクライナの富豪でもありますが、ウクライナの立ち位置は右翼に属していると考えられます。
政治的な利権も多く、国内外で敵も多いでしょう。
肝心のゼレンスキー大統領ですが、そんなコロモイスキーと懇意にあるなかで政治的な活躍は出来なかった前半ですが、2021にバイデン政権が誕生してから劇的に変わったように感じます。
記事にもあるように、彼は俳優でブレイクしたあとの資産は数十億円はあるでしょうか。
彼の過去を観察してみると、このロシアウクライナ戦争においては西側勢力の駒に過ぎないといった感想です。
なぜそう思うのか。
この戦争は、ロシアの侵略戦争という位置づけが西側の主張であり、日本もそのようなプロパガンダが前面に出ています。
しかし、ウクライナの農地売却、ロシアの天然ガスの利権、米国の投資ファンド、ウクライナに投じられる各国の税金の動きを考えると、グローバリストたちによる「侵略戦争を利用した搾取」ということが見えてきます。
それは、また別の投稿となりますが、個人的にいろいろと突っ込んで見ていくと、「巨大なマネーゲーム」のなかにあるということは理解できるようになるでしょう。
そして、その被害者は、戦争で亡くなった人と世界各国の国民です。
つまるところ、税金という形で搾取されています。
今日はここまでにします。