ぼくはみんなと違う
2年生の夏が近づくころ
教室で周りを見渡すと
みんなが黒板を見て
ノートに書き写すのが早いように思えた
ぼくも急いで追いつきたいのに
一度黒板をみても
2文字ぐらいずつしか書き写せない
そして終わらないうちに
消されてしまった
体育でも、みんなできるようになることが
ぼくは出来ないまま
授業が終わってしまった
やっぱりぼくは
みんなと何か違う
そんな日が続いて
なんだか
体がかゆくなることがあった
背中がかゆくて
必死に手を後ろに伸ばしていた
そんなことをしている時は
だいたい先生の指示を聞き逃す
そして注意された
家に帰ると
よく飲み物をこぼして
怒られた
机の上からは
えんぴつや消しゴムをよく落とし
歩けばつまずいて転び
泣くことも増えた