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【気温】と売上の関係

自販機ビジネス応援サイト【自販機生活】の杉山です。

この数日、雨が続いた影響もあり、冷え込みを感じ始めるようになりました。本来であれば「秋の陽気」を感じても良い季節ですが、気温の乱高下も続くようなので、体調には気をつけないといけませんね。

さて今回は、そんな【気温】と売上の関係について書かせていただきます。


【気温】は売上を左右する!

暑い時期にHOTコーヒーを飲む人は少ないと思いますし、HOTのお汁粉やコーンスープなど、出来れば避けたいところです。

逆に、寒い時期にはHOTコーヒーが売れるのはもちろんですが、意外にもCOLDコーヒーも売れているのです。

つまり【気温】の変化によって、消費者心理・消費動向も変化するため、その変化に適切に対応できなければ「機会損失」につながる大きな原因となってしまいますので、注意が必要です。

自販機に主戦場は「夏」

皆さん最近の異常気象により、屋外で仕事をしたり遊んでいるとき「熱中症」に注意する習慣がついています。その時に活躍するのが「スポーツドリンク・水」です。医療的にはわかりませんが、爽快感を求めて「炭酸飲料」を買い求める方もいるでしょう。

コンビニもたくさんあるので、そちらで購入する方もいますが、目の前に自販機があればやはり買ってしまうのが、人の心理です。
年間を通すと、夏場に売上が増えるのは必然といえるでしょう。

見逃してはいけないのが「冬」

確かに夏場のように、水分を大量に摂取しなければ、命に関わることはあまりありません。
しかし、人は寒ければ「温かいもの」を欲してしまいます。飲料なので飲むのはもちろんのこと「手指を暖める」ために、両手で握ったことありませんか?

寒いから温かい飲み物で「身体の中から暖める」+冷えた手で商品を握り締めて「手指を暖める」こんな使い方もあるのです。
そんなユーザーのためにも、適切なタイミングでHOTを用意することも、売上を確保するためには重要な戦略なのです。


HOTとCOLDの設定基準は?

消費者心理・消費動向に影響を与える気温として、一般的に22度を目安といわれています。
これは様々な研究機関や、気象庁も発表している内容で、それぞれに若干の差はあるものの、私個人としては最高気温22度を目安に設定を変えようと基準にしています。

近年の天気予報では、2週間予報や1ヶ月予報・2ヶ月予報と、長期的な予報が発表されています。あまり遠い未来の予報は精度が低いといわれていますが、タイミングを見計らうための指標の一つとして活用しています。

つまり、寒から暑・暑から寒というタイミングを見計らうためには、暑くなってから動く・寒くなってから動くでは「機会損失」となってしまうため、事前に準備をしておく必要があるということです。

夏場と冬場の売れ筋商品は?

飲料は大きく分けて、下記のようなカテゴリーがあります。

  • コーヒー

  • 緑茶

  • 紅茶

  • 果汁

  • フード(お汁粉・コーンスープ等)

  • スポーツドリンク

  • 炭酸系

それぞれを細かく説明すると、文章が長くなってしまうので、簡易的ですが表にまとめて見ました。

HOTとCOLDの特性

やはり、飲料の定番である「コーヒー・緑茶・紅茶」は基本はCOLDの方がメインで見受けられます。ただ、HOT専用(共用)も存在するため、寒い時期にはHOTを選ぶ人が増えてきます。

また、コーヒーは他の飲料とは少し違い、年間を通してCOLDが主力ですが、寒くなるとHOTへ移行する人も増えるため、両方用意したほうが無難だと思います。

他方で「果汁・スポーツドリンク・水・炭酸」に関しては、そもそもHOTで販売されることが想定されていないので、年間を通してCOLDの設定になります。

ただ、夏場などは「スポーツドリンク・水」はコラム数(取扱量)を増やすなど、売れ筋商品の売り切れを回避しましょう。夏場を過ぎれば、お茶系に場所を入替えて、幅広く取り揃えることがおすすめです。


百聞は一見にしかず

【気温】と売上について経験を基に考察してきましたが、一番大切なことは「自分で体験する」に限ります。
当社「自販機生活」で購入されたオーナーさんや、知り合いのベンダー(自販機の運営会社)の人と話をすると、衣替えの時期(10月初頭)に合わせて設定を変えている。という人もいますし、天気予報等を目安に設定を変えている人もいます。

私自身、今年はとても悩みました。
秋ですと、10月でも雨が続けば寒い日がやってきたり、異常気象の影響なのか汗ばむ陽気が戻ってきたりします。ここ数年は気温の乱高下が激しい時代になってきたと感じています。

そこで私が出した回答は「天気予報を目安」+「体感温度」を基準に、設定を変えています。さらに、補充する際の「売れ行き」も加味するようにして、毎年調整を行っています。
自分で補充しているからこそ、手に入れられる情報を最大限に活用して、HOTとCOLDの設定はもちろん、並べる商品の量や配置も変えています。
('24/10/10現在、商品の量や配置については、別で記事を用意する予定です)


まとめ

  • 自販機は「夏場」に良く売れる

  • 冬場をおろそかにすると、売上は落ち込む

  • 冬場のCOLDにも、しっかり需要がある

  • HOTとCOLDの切替は気温22度を目安

  • 補充時に得た情報は、最大限に活用する