自販機のサイズ選定
自販機ビジネス応援サイト【自販機生活】の杉山です。
今回は、これから初めて【自販機ビジネス】を始めようとしている方から、よく頂く質問の中から「自販機のサイズ選定」についてご紹介します。
中古自販機を探しています
【自販機生活】の問い合わせフォームから、「中古自販機を探しています。見積もりをください。」というメールをよく頂きます。
確かに、送った方からすると「中古の自販機を探していて、値段が知りたい」という、率直な内容なのですが、お伝えしようにも情報量が少なくて困ってしまうことがあります。
※状況をお伺いするために、【自販機生活】から、必ず質問を送っています。決して無視をしませんので、ご安心下さい!
自販機のサイズとは
自販機のメーカーや製造時期等により、若干の違いはあるものの、ほとんどの機械が似たようなサイズで製造されています。
特殊な仕様を除くと、概ね次の表のサイズが一般的です。
※設置する場所は、自販機よりも最低10センチ以上広い必要があります。
これは、設置する際に人が作業をするために必要な余裕や、温冷機能を使う際に発生する廃熱を外へ逃がす必要があるためです。
広い分には問題はありませんが、あまりギリギリな選択をしてしまうと、最悪の場合、設置不可能という判断にいたることもありますので、設置希望場所は出来るだけ正確に計測をして下さい。
セレクション数とは?
セレクション(略してセレ)数といい、自販機のサイズを表現するときによく使う言葉です。例えば、20セレの場合、最大20種類の商品を販売することが出来ます。
簡単に説明すると、自販機の中に20室の小部屋があると考えて下さい。それぞれの部屋に、全て違う商品を入れれば、20商品販売することが可能ですし、売れ筋商品や売りたい商品を2セレ(2部屋)割り当てることも可能です。
たまに、道端においてある自販機で、同じ商品が数個並んでいるのは、セレの割り当てを考えた結果というわけです。
■セレクションと温度設定については後ほど記載予定。
どのサイズにするべきか
いかに売上を確保するのが、最大の目的で、そのために必要なサイズを選定しなければなりません。「ムダに大きければいい」「ただ小さければいい」と、闇雲に選択しないのが【自販機ビジネスの真髄】です。
考えなければならない事を書き出してみるので、参考にしてみてください。
・設置場所のサイズ
既に自販機が設置されている場合は、同じサイズ(セレクション数)を選択することが無難です。
先ほども触れましたが、メーカーや製造時期により、若干の違いはあるものの、ほとんど似たサイズですので、設置可能なはずです。
心配な場合は、今設置している自販機の実寸・設置場所の実寸をお伝え頂ければ、こちらでもご提案品の実寸を測った上で、お伝えすることが可能です。
設置希望の場所にピッタリ(推奨の余裕を持って)設置することも重要ですが、自販機を利用した後には必ず「容器のゴミ」が発生します。【自販機ビジネス】は、そのゴミの処理も念頭に入れなければなりません。
今はリサイクルが推奨される時代ですので、ペットボトル・缶・ビンを分けて回収する必要があり、理想的なのは【ペットボトル専用】【缶専用】(ビンは必要に応じて)ゴミ箱を設置します。
そのゴミ箱ですが、自販機の目の前に置くのはご法度。お客さんが邪魔に思えば売上に影響します。理想を言えば、自販機の横にゴミ箱を設置するスペースがあると、見た目も利便性も兼ね備えるので、その自販機に【選択する魅力】が生まれます。
・立地条件
設置予定地が、どの様な場所なのか。も売上に影響を及ぼします。
商店街や人通りの多い幹線道沿い・少し住宅街に入った路地・商店や施設の中など利用者が限られている場所など。
【設置する場所=利用する人の推測】が出来ます。
例えば、商店街や人通りの多い幹線道路沿いであれば、その道を利用する全ての人が、顧客になる可能性があります。つまり、多種多様な商品を満遍なく扱うことで、その自販機に【選択する魅力】を持たせることが出来ます。
逆に、何かしらの施設に設置する場合、基本的にはその施設を利用する人しか顧客になりません。運動施設であればスポーツ飲料、集会場など会話がメインであればお茶コーヒーが主力商品となるでしょう。
つまり、
設置する場所から利用する人を推測⇒
利用する人の需要を推測⇒
需要が高そうな商品を充実させる⇒
売上につながる。
この想像力・連想力こそが【自販機ビジネス】では重要な役割を果たします。
・何を売りたいか
立地条件に影響される点ですが、商品ラインナップも重要です。
違う種類の商品をたくさんそろえる、オールマイティ型。
売れ筋で同じ商品をたくさんそろえる、集中型。
同じ系統の商品(例えばメーカー違いのコーヒー)をたくさんそろえる、バラエティ型。
飲料だけに留まらず、物販も混ぜる複合型。
オーナーの意図が、利用者に届くためには試行錯誤も必要ですが、状況にあわせた意図作りも必要です。
■物販販売については、後ほど詳しく掲載予定。
ではどのサイズが良いのか
一言でサイズ選定といっても、実は奥が深いのが【自販機ビジネス】です。
このように、マーケティングをすることはとても重要なことですが【初めての一台】を設置する方は、オーソドックスな【30セレ・36セレ】をおすすめしています。
市場で出回っているサイズで最も台数が多く、中古自販機のサイズでも主力サイズです。
逆に20セレや薄型のように、普段の生活で目にする機会の少ないものは、中古市場での取引量が少なく、年式など超えなければならないハードルが増えてしまい、結果的に価格帯があがってしまう可能性があります。
※絶対に高い、手に入らないというわけではありませんので、もし設置場所の都合で20セレや、他のタイプをお探しの場合は【自販機生活】へお問い合わせ頂ければ在庫を探すことも可能です。
まとめ
まずは設置場所のサイズを正確に計測
設置可能なサイズの候補をピックアップ
立地条件に見合うか考慮
売りたいものが対応できるか確認
珍しい自販機は手に入らない場合もあるので注意