親になる
子どもを守る親の戦略
世の中は危険で溢れています。
その危険から身を守るために発達した機能が多く存在します。
迫り来る音は敵かも!?で紹介した「健康でない人の方が迫り来る音の距離を小さく見積もる」というのが一例です。
親子が生存することを考えてみると、親は子どもを守らねばなりません。
子どもはか弱い存在です。
独身時代には自分だけを守らなければ良かったのですが、親になるとそうもいきません。
すると、子どもを守りながら生きていくために、親は「危険」を過大視するようになります。
ある研究によると、「危険」を過大視した割合が最も高かったのは子を持つ親であり、「危険」を最も感じなかったのは子を持たない独身でした。
か弱い子どもが生きていけるのは、親が「危険」を過大視するというバイアスのせいかもしれません。
参考文献:
Fessler, D. M., Holbrook, C., Pollack, J. S., & Hahn-Holbrook, J. (2014). Stranger danger: Parenthood increases the envisioned bodily formidability of menacing men. Evolution and Human Behavior, 35(2), 109-117. doi:10.1016/j.evolhumbehav.2013.11.004