今はない喫茶店の話
突然ですが喫茶店がだいすきです
基本的に出先で絶対1箇所は行くようにしていて
少しずつエリアの開拓と通いたいなと思うようなお店を探しています
ちなみに珈琲派なのであまり紅茶を飲むことはないですがティールームもたまに行きます
そして最近はチーズケーキにハマってるのでそれも開拓中
レアチーズケーキみたいなクリーミー系が好み もしおすすめがあればぜひ教えていただきたい
そんな喫茶店ですが、例えば店主の高齢化やコロナ情勢による不況などさまざまな理由で悲しいことに閉店してしまいます
わたしの記憶に残っているなくなってしまった喫茶店をわたしの子供の頃から振り返って思い出せる限りで書いていこうかと思う
岐阜県の喫茶R(仮称)
これは本当に古い記憶です
祖父母は昔地元でそこそこ名の知れた揚げ物屋さんを経営していました
それを買いにわざわざ遠方から足を運んでくださる方もいらっしゃってとても繁盛していました
しかし機械の故障とそれを直せる唯一の職人さんの逝去、祖父母の年齢も考え店は10年ほど前に畳んでしまいました
まあ少ない数なら今でも作れるのでわたしは今でも食べれています ラッキー
当時の店のことを知る人にはかなり羨ましがられることです
そんなお店がバリバリ動いていた15年ほど前のこと
祖母は毎日決まって休憩の時に必ず行くお店がありました
それが喫茶Rです
ネットで検索をかけても全く出てこないのは確認済みですが身バレが怖いのともうないお店なので宣伝の必要もないのでここだけ伏せておきます
祖父母の店の裏にスナック街がありその中にありました
他のお店は夜だけの営業なのでお昼間にこの小道で営業をしているのはここだけでした
かなりギリギリの記憶ですがお店の中はこんな感じ
レトロな雰囲気で昭和の香りがするようなお店でした
カウンターがあってその中にマスターがいてテーブル席が数個ある
棚にはコーヒーカップなどあったと思います
当時子供だったわたしは祖母についてはいくが珈琲なんて飲めない
そのお店はジュースとかも置いてないので毎回水を飲みます
テーブルの上の角砂糖が気になってしょうがなかったけどつまみ食いしようものなら祖母に怒られるのでいつも我慢していました
そこで覚えてるのは角砂糖、そして鳩時計です
鳩時計って最近ほとんど見ない気がする
とてもシンプルなものでちょうどの時間になると小窓から鳩が出てくる可愛らしいものでした
だいたい12時前後にお店に行ったのでそこそこの頻度で鳩が飛び出してくるのが見れて嬉しかった
その頃、祖父母の店にもちょうどの時間になると音楽が鳴る大きな時計が飾ってあったのですがそれは何故かすごく怖かったのでその対比もあるのか、Rの鳩時計がだいすきでした
Rは祖父母の店が閉店するさらに前に閉店してしまいました
祖父母と同じくらいの年齢かそれより上のマスターだったと思うので仕方ないことだと思いますが
珈琲飲めるようになってから行きたかったなあと悔いてる
喫茶店に対する憧れはおそらくその時生まれたものだと思います
あの時行ってたRの大人の空間が羨ましくてあそこのようなお店を探しているようなところも少しあるんじゃないかな
プアハウス
ここは結構有名だと思うから行ったことある人もきっと多いのではないかと思う
西武池袋線江古田駅の近くにあった喫茶店プアハウス
ここも縁が深い
わたしは母と同じ大学を卒業しました
その母が学生時代に通ったお店がここです
夫婦で経営している小さなお店です
わたしが大学に進学する前にも何度かここに連れてってもらいました
ここはなんといってもフードメニューがだいたい辛い!ヒーヒー言いながら食べてました
母と言った時の写真です
手前が私の注文した粗食、そして奥が母が注文した極辛カレーです
粗食はお茶漬けのような感じで少しだけカレーが入っていますがこれが辛いのなんの
他にも量がそこそこ多いスパゲッティもあってそれもピリ辛だった記憶
どれもすごく美味しかったです
母と同じ大学を受験することになり、見学の帰りに立ち寄ったりした
ご夫婦がなんと30年前に通っていた母のことを未だに覚えていたのがすごかった
わたしも同じところを受験することを伝えて応援してもらいました
そして無事合格、進学後に1人で行った時に進学することになったことを伝えられたのでよかった
しかし学校のシステム上、当時あまりその校舎に行く機会がなく進学したのになかなかいけない日々が続いた
ようやくちゃんとキャンパスに通う頃にはお店は奥さんの体調不良により閉店してしまいました
最後の方も不定期営業でなかなかタイミングが合わなくてちゃんと行けなかったことを後悔しています
長くやってるお店ほど少しでも多くいかなくちゃいけないなあってこのとき学びました
プアハウスの建物は今も残っていてシャッターに描かれた鳩も健在です
たまに前を通って寂しくなるのを繰り返していました
ご夫婦はいまどうしているのか、気になる
体調良くなってるといいのだけれど
数えるほどしかいけなかったプアハウスのことは鮮明に記憶に残っているし最近辛いものが結構食べれるようになってきたから極辛カレー挑戦してみたいなあなんて思ったりしている
珈生園
押上という土地はほとんど行ったことがなかった
珈生園はまさに東京スカイツリーの麓にある
戦前から営業されてたらしい ヤバ
ここは一度しか行ってない
というかここからは一度しか行けなかったところしかない
それは2020年3月末頃だったと思う
コロナ、やばい?ってなってきたあたり
高校時代の先生と行きました
わたしは結構気持ち悪いのでその先生のSNSを在学中からこっそり見ていたのだが
ついにネトストしてることが本人にバレた
そしてなんやかんやで喫茶店巡りをしようということになってわたしはほとんど詳しくないエリアである押上のあたりに連れてってもらった
その時に一番初めに入ったのがここでした
その時はマスターが1人で切り盛りしていた
他にお客さんはいなかった
落ち着いた雰囲気で近況報告をした
特別変わったことは特に起きてないが楽しかった
こういうお店がずっとあればいいなと思ってた
後日、その年の6月末で閉店したということを先生から教えてもらって結構ショックだった
コロナの影響なのかマスターの年齢なのかは不明だが
もっと繰り返し行きたかったなという思いが強い
そして雰囲気が良すぎて写真を撮らなかったことを悔やんでいる
吉印
ここから日本以外の話になる
2019年12月に当時大学を中退した友人の卒業旅行と称して台湾旅行に行った
海外なんて滅多に行けるもんでもないので現地のいい喫茶店に行きたくてInstagramで調べた結果ここが出てきた
台北の永春にあった
団地の一室がお店らしい
完璧にわたしのすきなやつだと思った
正直台湾で一番ここが楽しみだった
見てくれこの看板
既に可愛い
テンションは爆上がりである
台湾の方ってすごいのが
もう入った瞬間に我々が日本人であることを察してくれて人によっては日本語で話しかけてくださる
ここの店主は確か日本語までは行かなかったが少しでも意思疎通できるように努力してくださいました
ひとつも読めないメニューを見て翻訳アプリで頑張って翻訳して多分これはこれ、みたいな
なんとか解読してアッサムミルクティーを頂きました
台湾に来てから知ったけどどうもミルクティーを出すお店が多く、ミルクティー専門のスタンドがあったりした
日本で飲むよりもかなり濃厚で美味しかった
コンビニで買えるボトルのミルクティーが本当に美味しくて早く日本上陸してほしいなと思うのです
あまりにも可愛いのでたくさん写真を撮ってしまった
他にもお客さんは数人いたがみんな1人で来ていた
地元の方なのかな
可愛いカップにチョコレートもおまけで
これすごくおいしかったです
これどこだと思いますか?
お手洗いです
トイレの中にバスタブある!と思ってウケてしまった
ここまでこだわって作り込まれている喫茶店がもうないなんて信じられない
コロナの影響なのか、2020年8月頃に閉店してしまいました
台湾行ったら毎回行こうと思ってたので本当にショックでした
日本でこんな感じの喫茶店があるなら教えてほしいです
青鳥居所
これも台北です
台湾旅行中に行った喫茶店はここと吉印の二箇所で
どっちもなくなったの本当に辛い
迪化街にありました
ここに行くにはちょっと特殊で
まず靴屋の中を通過して中庭のようなところがあり、そこからさらに階段を上がらないと辿り着かない
まさに隠れ家のようなお店
そしてブックカフェであった
以前谷中の喫茶ニカイに行った時にここみたいになっていたなあ なんて
ターコイズブルーの看板と鳥たちが可愛い
本物の鳥はいません
ここでもミルクティーをいただきました
なんとトーストも一緒に出てきた
サービスが良すぎるんじゃないか
上のミルクは焦がしてあったと思う
これもすごくおいしかった
靴を脱げば2階に上がれるようになっていた
本や雑誌読んでみたかったがひとつも読めないので断念した
帰国後、ここのことをInstagramに投稿したら店主さんからコメントが来てて嬉しかった
すごく落ち着く雰囲気で午前中に行ったがさわやかな朝という感じでした
台湾は12月でも比較的暖かく、窓が開いていても寒くなかったのでさらによかった
ただトイレが外から全部見えるくらい窓が開いてたのが衝撃的だった
でもそんなことどうでもいいくらい素敵な空間でした
ここは今年の6月、本当につい最近閉店してしまったらしい
コロナはどうしてこんなに素敵なところを奪っていくんでしょうか
ただ書店としての活動は今後も続けるそうなので頑張ってほしいなあと海を越えて思っています
喫茶店に限らず形あるものはいつかなくなるし
なくなった時に後悔したくないから
なるべくたくさん足を運ぶようにしたいなと思います
なくなったものたちもずっと覚えていたい
いつまでもあると思うな 親と金と喫茶店っていうじゃないですか
いろいろな思い出を作ってくれる喫茶店という空間がだいすきだしこれからもたくさん通っていこうと思います
この記事の第二弾は書きたくないなあ