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喫茶店の変な思い出

こんばんは 毎日コーヒー飲まないと死ぬ体質です
わたしは喫茶店がだいすきで、年々その熱が加速している 全ての喫茶店に行きたい
いろいろ行っていろいろ思い出もあるので記録していこうと思う

「トロワ・シャンブル」下北沢

下北沢にあるトロワ・シャンブル 
結構混んでいることが多くて行ったけど入れなかったってことが何度かあってこの日は入れた日だった
平日の真昼間にもかかわらず、店内はほぼ満席
友人と2人で大きなテーブルに別のお客さんと相席という形で案内された
わたしはレアチーズケーキ、友人はベイクドチーズケーキをアイスコーヒーと一緒に注文しました

ケーキを食べ、会話を楽しんでいた
隣の席、相席なのでかなり距離感が近く自然とその人たちの会話も少し聞こえてくるようになってきた
話の内容からして彼らはバンドをしているんだろう、音楽の話をしていた
喫煙可能のお店なので彼らのタバコの煙がこちらにも流れてくる
ふと1人の顔を見た 身に覚えがあった
よく見たら大学一年生の時に少しだけ入ってきた軽音サークルの先輩だった
めちゃくちゃきまずい
1年間だけ入ってやる気がなさすぎてわたしはやっぱり音楽は聴く方が楽しいなと思って辞めたサークルだ
でもあまり面識のない人だ スルーしよう
もう1人、わたしと同じ椅子に座っている人の顔を見た
同じバンドに入れてもらっていた同じ担当の先輩だった
完全に1番お世話になっていた人だった
変な汗が出てきた
別に嫌な思い出があるわけではないが何も言わずに消えてった元後輩、あんまりいいイメージはないだろう
とにかくバレないようにしようと思い気にするのをやめた
そもそもサークルを辞めてから数年経っている
化粧の雰囲気も服も変わってるはずだからバレない
そう思っていたのも束の間、こちらを見ながらヒソヒソし始めた
うわバレた
しかし絶対に話しかけられたくない
向こうも気まずいだろう
絶対に見ないようにして自然に退店した
事なきを得たがこの時めちゃくちゃ冷や汗をかいたし、気づいた瞬間めちゃくちゃ滑舌悪くなった
下北沢は良くない

「マリエール」新宿

東新宿側にあり、周りにはラブホがたくさんあるようなところにある喫茶店
建物自体もいろいろな噂があるとかないとか
店内には古めの漫画がたくさんあった たしかゴルゴ13とかそんな感じだった
こちらも喫煙可能のお店でタバコを吸ってる人がちらほら
立地的に想像できるようなお客さんや近所に住んでいる昔からの馴染みのおじいさんみたいなそんな感じで穏やかな時間が流れていた
その日、近くでイベントがありそれの帰りにチョコレートケーキと珈琲を注文して一息ついていた

しばらくすると若い男女が入店してきた
「こんにちは!僕たち映画を作っていまして、ポスターを貼らせていただけないでしょうか?」
そう言いながらポスターをママさんに見せてきた
自主制作映画の大学生かなと思ったが学生というより20代半ばといった感じの2人組だった
自主制作映画というのに興味を持ったのは男性のお客さんだった、彼もてっきり大学生のサークル活動か何かだと思ったらしい
しかし話を聞いていると違った
平たく言うと彼らはとある宗教の信者でその勧誘も兼ねてポスターを貼らせてくれと頼みにきたのであった
その事に気づいた男性客はガラッと態度が変わった
その宗教は誰もが聞いたことあるような大きな団体だった
そこの代表は気に入らない、あんなものは嘘だ、信じるのは馬鹿馬鹿しい
信者である2人に厳しい言葉を投げつけ始めた
しかしこういうのもきっと慣れているのだろう、そういうふうに思われるかもしれないのですが僕は素晴らしい考えだと思います
淡々と返していた
最終的にママさんがうちではそういったものは置けない、とのことで2人は代表の著書だけ置いてすぐに退店した
2人が立ち去った後はしばらくその団体の話で盛り上がっていた
わたしはこのような勧誘を実際に目の当たりにするのが初めてだったのでかなり驚いたし男性客と信者の軽いバトルが始まった時はだいぶハラハラした
こうやって勧誘する側も受ける側も大変なんだろうなあ

「珈琲の店 プチ」吉祥寺

吉祥寺駅から徒歩10分ほどのところにある小さな喫茶店
元々は阿佐ヶ谷にあったようで10年ほど前にこの地に移転、今の建物もかなり歴史があり、築120年ほどになるらしい
店内は和風の置物がたくさんあり、床置きの石油ストーブが置いてあったり田舎に帰ったかのような雰囲気のある素敵な空間でした

珈琲いっぱいで山盛りのお菓子、おもち、お煎餅、緑茶などものすごくたくさんサービスしてくれた
店主さんたちもすごく温かみのある方で素敵でした
そんなほっこりしてる時、急に男性が2人入ってきた
「こんにちは社長!調子はどうでしょうか!」
そう元気に声かけていた
最初はてっきり取引先の業者さんかなんかだと思った
後から入ってきた男性がどこか見覚えがあった
誰だっけ…と考えていたら選挙の話をし始めた
そこで思い出した 突然の訪問者は元総理大臣の菅直人さんであった
ちょうど選挙期間でそこが選挙区だったようだ
菅元首相はわたしにどこから来たか尋ねてきた
しかしわたしはそこが自分の選挙区ではないのでちょっと申し訳なかった
いや申し訳なく思うことなどひとつもないんだが
チラシをもらってとりあえず頑張ってくださいとは伝えて店を後にされた
昔テレビで見ていた国のトップが目の前にいたのがかなり面白かった
偉い人でもこうやって地元の店に回ってるの偉いなあと普通に思いました

「邪宗門」 世田谷代田

そもそも「邪宗門」という喫茶店はご存知だろうか
元々は国立にあった喫茶店で暖簾分けをして全国に開店したもので現在は5店舗ある
暖簾分けの条件はマジックができるというものでマジックができなかった西荻窪「物豆奇」の店主は暖簾分けが叶わなかったとか

そのうちの世田谷店にいきました
下北沢駅から歩いたのでそこそこ遠かった
入るとアンティークで溢れた店内、文学や世田谷の歴史にまつわる本などいろいろなものが
何も知らずにわたしが座った席は作家の森茉莉さんがいつも座る席だったみたいです

その日、店内には常連さんがたくさんいてわたしにいろいろな話をしてくださいました
門主さんは御歳86歳だそうで、来店した時たまたま手術からの休養で帰ってきたばかりだったみたいです
お元気そうでした 何よりです

お店の奥は宝の山といった感じでした
平成生まれのわたしは見たことがない、昔の品々やコレクション
美空ひばりさんのコレクションがまた凄まじかった
個人的に興奮したのはマッチのコレクション
昔のマッチは木製の箱にデザインされた紙が貼ってあったようでそれが綺麗にスクラップされていました
門主さん自慢のコレクションに加えお得意のマジックも披露していただきました すごかったです

門主さんや常連さんといろいろなお話ができてすごく楽しかった
また近くに行った時はぜひ行ってみよう
全国5箇所の邪宗門、わたしはこちらの世田谷と荻窪、石打には行ったことがあるので残りの下田と高岡も近いうちに必ず
どのお店も門主さんがご高齢なので皆さんお身体に気をつけて、少しでも長く続いてほしいな
これは変な思い出というよりすごく楽しかった思い出になりました

「純喫茶 ローレンス」金沢

わたしは喫茶店に接客の良さをは求めていない
愛想がなくとも、粗雑に扱われようとホッと一息つけて美味しい珈琲が飲めたらそれでオッケーだと思う
喫茶店は勘違いされるところが多く、自分的には凄くいいお店だなと思っているところもGoogleの口コミで見たら接客が悪いなど書かれてしまっていることがあって悲しくなる
一風変わった癖の強いような店主がいる喫茶店こそ最高だと思う
そんなお店です

ここ、ローレンスはどんなお店かと言われるとかなり個性的な店主のいるところです
まず入店してすぐ、先客と会話をしている店主の声が聞こえてくる そのまま流れるようにいつのまにか会話に参加させられいてる そしていつの間にかオーダーを取られている
全てが気がついたら始まっているのだ
こんなに癖の強いお店は初めてだったので最初から笑いが止まらなかった あまりにもおもしろくて

そもそもここの営業時間はなんと3時間しかない
16時から19時まで この時点で面白すぎる
そんな働き方がしたい
現在お店を切り盛りしている女性の店主さんは先代からお店を受け継いでいる方らしく、本人はあんまりやる気がなさそうだ

なんと本人、珈琲が苦手だそうで 自分が飲めないので珈琲をオーダーされると味の保証できないしまずいよ!とまで言ってしまう 正直すぎる
近くのお客さんが飲んでいたがおいしいそうです
同伴のオーダーであったミルクティーも味に自信がないと言いながら作ってくれて一口貰ったがおいしかった もっと自信持てばいいのに

わたしはアイスココアを注文しました
ココアは看板メニューで珈琲が飲めないので開発したものらしい
少しずつ味が違うらしく、わたしが飲んだのは思春期14歳の味でした
このココアを作る時はかき混ぜ続けなくてはいけないので腕が腱鞘炎になってしまうから1日に5杯しか作らないんだといいながら作ってくださいました

写真で見てわかる通り、ものすごくなみなみ注がれている
しかもこの写真は一口飲んだ後なのでもっとたくさん入っていた
このココアがかなり美味しかった
今まで飲んできたココアでダントツで美味しい!そう思った
お茶請けとしてたくさんのお菓子もくださった

やはりここは人気なのでそのあともお客さんは絶え間なく入ってきて宣言した5杯以上のココアをもう作ってしまったのにそれでもココアがオーダーされてしまうので腱鞘炎になると言いながらもオーダー分全部頑張って作っていました
クセが強いがとてもいい人なんだってことがわかってよかった

店内の沢山の絵は店主さんが描いたものらしい、サンクスの60円ほどの鉛筆と消しゴムが1番いいそう
サンクスもうなくなってしまったが今はどこのを使っているのだろうか

わたしがたまたま座った席は作家の五木寛之さんの指定席だったようです
たまたま作家さんの指定席に座ることが意外とある
やっぱりいい喫茶店には素敵な常連さんがいるものだなあとおもう
コロナがあったりとかかなり大変だと思うがまた行ってみたい
どうか根気強く末長く続けてほしいと心から願っています 

喫茶店の思い出はすごくたくさんあるしこれからもどんどん増えるんだろうなと思う
いろいろな出会いを大切にしたいですね

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